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魔法の森
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魂魄 妖夢:
……これだけあれば、大丈夫かしら?
でも、幽々子様のことだし、もう少しだけ。
魂魄 妖夢:
あ! このキノコ!
色もいいし、おいしそう!
霧雨 魔理沙:
待て、妖夢! そのキノコに触るな!
そいつは、毒キノコだ!
魂魄 妖夢:
え! 毒キノコ!?
霧雨 魔理沙:
触れるのも危険な猛毒だ。食べたりしたら、
いくら幽霊でも、無事じゃすまないぞ。
魂魄 妖夢:
そ、そうなんだ……。ありがとう、魔理沙。
霧雨 魔理沙:
まったく、危ないところだったぜ。
たまたま私が通りかかって、よかったな!
霧雨 魔理沙:
ついでに、そのカゴに入ってるキノコも
見てやるよ。ほら、貸してみな。
霧雨 魔理沙:
……これは食える。こいつはダメ。
それにしても、こんな量、何に使うんだ?
魂魄 妖夢:
今日のお夕飯は、キノコ鍋なの。幽々子様、
いっぱい食べるから、たくさん必要で……。
霧雨 魔理沙:
あいつ、そんなに食うのか……。
魂魄 妖夢:
でも、毒キノコの判別って難しい。
毒々しい色のとかは、なるべく避けてたのに……。
霧雨 魔理沙:
そんな見分け方は迷信だよ。
キノコの特性は、種類ごとに違うんだからな。
霧雨 魔理沙:
だから、特徴を一つひとつ、
覚えていくしかないんだよ。
魂魄 妖夢:
そうなのね。ねえ魔理沙、いまからでも
食べられるキノコを教えてくれない?
霧雨 魔理沙:
いいぜ。ついてきな。
魂魄 妖夢:
ありがとう。魔理沙のおかげで、
食べられるキノコを、いっぱい覚えられたわ。
霧雨 魔理沙:
なあに、いいってことよ。
霧雨 魔理沙:
あ、そうだ。緑に黒の縞模様のやつがあったろ?
あれだけ、食べた感想を後で教えてくれ。
魂魄 妖夢:
とびきりおいしいって言ってたやつよね?
覚えておくわ。じゃあね~。
霧雨 魔理沙:
……あれ、新種でさ。交配元に毒はないから、
たぶん毒はないと思うんだが……。
霧雨 魔理沙:
念のため、毒味を頼むぜ。お前ら幽霊だから、
もっかい死ぬことはないだろうしな。