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白玉楼
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魂魄 妖夢:
……というわけで、今日一日で、お庭を
まるっと改装しなくちゃいけないんですよ~。
魂魄 妖夢:
私ひとりじゃ絶対に無理なんで、
お手伝いをしてもらえませんか?
十六夜 咲夜:
あなた、相変わらず、あのご主人様の
ムチャぶりに振り回されているのね……。
十六夜 咲夜:
まあ、いいわよ、手伝っても。
それで、どんな庭にしろって言われてるの?
魂魄 妖夢:
えー。特に何も言ってなかったので……。
ガラッと変えて、幽々子様をビックリさせたいです!
魂魄 妖夢:
黒竹の御簾垣を建てて、池には蓬莱山に見立てた
岩を置いて、地面には苔を敷いちゃいましょう。
十六夜 咲夜:
ふむふむ、いいわね。
じゃあ、さっそく取りかかりましょう。
魂魄 妖夢:
よし、どっから始めようかな……。
十六夜 咲夜:
はい、終わったわ。
魂魄 妖夢:
え、ええ~!?
魂魄 妖夢:
ほ、ほんとに、全部終わってる……。竹も全然
曲がってないし、岩の佇まいもいい。完璧だ……。
十六夜 咲夜:
時を止めて、パパっとね。
さ、あとは片付けと掃除をしちゃいましょう。
魂魄 妖夢:
ごめんなさい。お手伝いに来てもらったのに、
ほぼ全部やってもらっちゃいましたね……。
十六夜 咲夜:
いいえ。考えたのはあなただし、
主人を想ってのアイデア、素晴らしかったわよ。
十六夜 咲夜:
あなたがいなかったら、
こんなにステキなお庭には、なってないわ。
十六夜 咲夜:
いつか私がお嬢さまから大事な用を頼まれたら、
その時は、あなたにお手伝いをお願いするわね。
魂魄 妖夢:
は、はい! 私からも、ぜひお願いします。
魂魄 妖夢:
はあ……、咲夜さん。仕事も振る舞いも
カンペキで、カッコいいな……。
魂魄 妖夢:
私も、咲夜さんみたいな、
デキるステキな従者にならなくっちゃ!