-------------- 人間の里 -------------- 八雲 藍： おや？　貴方は、命蓮寺の。 こんな所で会うとは、奇遇ですね。 聖 白蓮： 八雲のお使いさん！　ちょうどよかった。 実は、お聞きしたいことがありまして……。 聖 白蓮： 噂で聞いたのですが、貴方は 高名な行者にちなんだ術をお使いになるとか。 八雲 藍： え、ええ。確かに、わたしの弾幕には 役小角えんのおづぬの名を冠した物もありますが、それが何か？ 聖 白蓮： やっぱり、そうなのですね！ 風の噂では、前鬼後鬼も使役しているとか？ 八雲 藍： そ、そうですね。 前鬼後鬼の名を冠した式神も使役しています。 聖 白蓮： 素晴らしい！　よければ見せてくれませんか？ ああ、夢にまで見た御人の式神が！ 八雲 藍： お、落ち着いてください。 そんな急に言われても……。 聖 白蓮： それを使役する貴方も、相当な手練れでしょう。 どうか私に修行をつけてください！ 八雲 藍： しゅ、修行ですか？　それはちょっと……失礼！ 超人「飛翔役小角ひしょうえんのおづぬ」！ 聖 白蓮： 習うより慣れろ、ということですね。 ならこうしましょう、超人「聖白蓮」！　喝ッ！！ 八雲 藍： ま、まさか私に追いつくなんて！ そんな力があるなら、修行は不要でしょう！？ 聖 白蓮： いえいえ！　まだまだ！ 負けませんよー！ 八雲 藍： はぁ、はぁ……。こ、これほどまでとは。 聖 白蓮： ふぅ、いい修行になりました！ ありがとうございます！ 八雲 藍： ずっと修行のつもりだったんですか……。 満足していただけたなら、よかったです。 聖 白蓮： お礼といってはなんですが、ご馳走しますよ！ たしか、お揚げがお好きとか。 八雲 藍： ……なるほど。 厚意を無下にする理由はありませんね。 聖 白蓮： ええ、ぜひぜひ！ よければ、また修行にお付き合いください！ 八雲 藍： ……いや、それは当分、遠慮しておきます。