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霧雨魔法店
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八雲 紫:
あら、霊夢から聞いてはいたけど
ずいぶんと根を詰めているのね。
霧雨 魔理沙:
うわあっ!? ゆ、紫!?
お、お前、いつの間に……。
八雲 紫:
貴方、最近は魔法の研究に熱中してて、
なかなか神社に顔を出さないらしいじゃない。
八雲 紫:
面白そうだから様子を見にきたの。
それで、どんな研究をしているのかしら?
霧雨 魔理沙:
まあ、いいけど。今やってるのは
この、ゴツゴツしたキノコの分析だよ。
霧雨 魔理沙:
すごい魔力を感じるんだが……、
どうしたら活用できるか、わからないんだ。
八雲 紫:
そういうのって、似ているキノコと
同じような使い方をすればいいんじゃないの?
霧雨 魔理沙:
ああ、私もそう考えた。けどなあ。
霧雨 魔理沙:
このキノコ……妙な特徴が多すぎるんだよ。
もう、どこから手を付ければいいのやら。
八雲 紫:
なるほどねえ。そういうとき、外の世界では
試薬を使ったりするんだけど……。
霧雨 魔理沙:
試薬? ……って、なんだ?
八雲 紫:
キノコの種類によっては、
薬剤をかけると色が変わるのよ。
八雲 紫:
似た種類のキノコは、同じ薬剤に反応する。
だから、色々なキノコで試してみれば……。
霧雨 魔理沙:
なるほど、ゴツゴツキノコと似たキノコを
見つけられるってわけだな!
霧雨 魔理沙:
よーし、それじゃあ、さっそくやってみるぞ!
まずはこの水色の薬を……。
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数日後
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八雲 紫:
どう? 実験は捗っている?
霧雨 魔理沙:
ああ、バッチリだぜ! あのキノコ、
八卦炉の起爆剤に使うのと似た種類だったんだ!
霧雨 魔理沙:
これで私の魔法も威力アップ間違いなし!
ま、量が少ないから、慎重に使うけどな。
霧雨 魔理沙:
ところで、なんで私に研究方法を教えてくれたんだ?
お前、理由もなくそんなことをする奴じゃないだろ。
八雲 紫:
まあね、貴方には
もっと強くなってもらわないと困るもの。
霧雨 魔理沙:
はあ? それってどういう……。
八雲 紫:
そんなことより、貴方が来ないと
神社の宴会の人出が足りないのよ。
八雲 紫:
美味しいキノコを採ってきてくれない?
今夜は、キノコ鍋が食べたいわ。
霧雨 魔理沙:
そういや霊夢の誘いを断ったきりだな。
やれやれ、ひさしぶりに顔を出すとするか。