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寺子屋
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上白沢 慧音:
おーい! みんな、授業を始めますよー?
まったく、子供たちは、どこに行ったんだ?
上白沢 慧音:
ん? 庭に、子供たちが集まってる?
中心にいるのは……、魔理沙か?
霧雨 魔理沙:
さあさあ、みんな見てってくれよ!
霧雨魔理沙の購買部は、現品限り、早い者勝ちだ!
上白沢 慧音:
おい。寺子屋の敷地内で、勝手に何をしている。
そのガラクタをまとめて、さっさと森に帰れ。
霧雨 魔理沙:
出たな、慧音。それが、いま私の家が、
集めた物やら本やらでパンパンになっちゃってさ。
霧雨 魔理沙:
といって、捨てるのも嫌だろ? だから、こうして
人に売って、数を減らそうとしてるってわけ。
上白沢 慧音:
知ったことか。だいたい、発想が許せん。
人間の子供から、カネをまきあげようとは……
子供A:
ごめんくださーい!
そのお人形、どんぐり5つで買えますか?
霧雨 魔理沙:
おう、いいぜ! 毎度あり!
子供B:
僕、その毬が欲しいけど……、
きれいな石しか持ってないや。
霧雨 魔理沙:
ん、それでいいよ。持ってきな。
霧雨 魔理沙:
……で、なんだって?
上白沢 慧音:
まあ、そういうことなら……。買い物の
授業代わりになるし、少しは見逃してもいいか?
霧雨 魔理沙:
なんだ、話がわかるじゃないか! それじゃ、
商品を売り切るまで、生徒たちは借りとくぜ!
上白沢 慧音:
いたっ! 叩くなっ!
というか、今なんて言った?
上白沢 慧音:
生徒たちは、お前ほど暇じゃないんだ。
これからすぐ、最初のじゅぎょ……うがっ!?
上白沢 慧音:
な……んだ!? 身体が、急に痺れてっ……!
霧雨 魔理沙:
ふっふっふ、発動したようだな。さっき背中を
叩いた時に貼りつけた、呪いアイテム……
霧雨 魔理沙:
特定の単語を聞くと、ビリビリしちゃう魔符が!
ちなみに、設定した単語は、『授業』だ!
上白沢 慧音:
なっ、ああああ! しびれる……っ!
魔理沙、お前……!! 許さんぞぉ……!!
霧雨 魔理沙:
じゅーぎょう、じゅぎょうっ♪
さ、今がチャンスだ! 集まれ子供たち!
霧雨 魔理沙:
家族や友達も呼んできていいぞ!
慧音の居ぬ間に商売だっ!
子供A:
うわー。先生、ほんとに動けないんだー!
ほっぺたつんつんしちゃえー、つんつん。
子供B:
えー? 先生つよいもん、フリじゃないの?
ほら、じゅぎょう、じゅぎょう、じゅーぎょう!
上白沢 慧音:
だああああっ!! やめっ、やめなさいっ!
ほ、ほんとに、痺れてるからあ……!
上白沢 慧音:
魔理沙め。やはり、最初に追い出しておけば……!
今後、怪しい業者は絶対、寺子屋に入れ…ん……。