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寺子屋
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上白沢 慧音:
では、今の時間から、好きな偉人についての
作文を書くように。しっかり集中するんだぞ。
子供たち:
はーい。
上白沢 慧音:
……さて。それじゃあ私は、
この隙に宿題の答え合わせでもするか。
???:
クスクス……ふふ……。
上白沢 慧音:
ん? 誰だ?
授業中に笑っているのは……。
???:
ここだよ、せんせ。クスクス……えいっ。
上白沢 慧音:
これは……、丸めた半紙? 誰が投げたんだ?
先生をからかうもんじゃないぞ。
子供A:
うふふ、私たちじゃないよ。先生。
子供B:
そうだよ。今、先生の頭に指でツノを
生やしてるのも、僕たちじゃないよ。くすくす。
上白沢 慧音:
は? 頭にツノ……?
何を言ってるんだ? みんな……。
古明地 こいし:
クスクス。この人には、私が見えないんだね。
でも、生徒のみんなには見えてる。面白ーい。
古明地 こいし:
よーし。それじゃ、もっと遊んじゃおうかな。
帽子と黒板消しを、入れ替えちゃったりしてー。
古明地 こいし:
そーっと、そーっと、あと少しー……。
上白沢 慧音:
むっ、生徒のいたずらの気配……?
喰らえ! 見返りチョーク!
古明地 こいし:
あいたぁ!?
上白沢 慧音:
うわ! うちの生徒じゃない、誰だ!?
……そうか。いたずらは、お前の仕業だな?
上白沢 慧音:
さあ、そこに座りなさい。今から、正座と
お説教と反省文の満漢全席をごちそうだ!
古明地 こいし:
うーん。まさか見つかっちゃうなんて……。
教師の第六感、おそるべしだわー。