-------------- 永遠亭 -------------- 八意 永琳: さてと……。 今日の診療は、これでおしまいね。 鈴仙・優曇華院・イナバ: ただいま戻りました。 八意 永琳: 鈴仙、ご苦労様。里の様子はどうだった? 薬は足りたかしら? 鈴仙・優曇華院・イナバ: はい……。あ…あの……。 八意 永琳: どうかした? 何かあるならはっきり言いなさい。 鈴仙・優曇華院・イナバ: 師匠……。お願いがあります! 私に、薬師の知識や技術を教えて下さい! 八意 永琳: あら、どうしたの、突然? これまでも、 あなたは、充分よくやってくれてるでしょう? 鈴仙・優曇華院・イナバ: ユメミタマという新たな脅威に備え、私も 師匠と同じことができる薬師になりたいんです! 八意 永琳: 鈴仙……聞いているわよ。あなた、最近 私のいないところでも活躍しているらしいって。 鈴仙・優曇華院・イナバ: も、申し訳ありません……! 八意 永琳: 謝らないで。そうじゃなくて、嬉しいの。 あなたが成長してくれていることが。でもね……。 八意 永琳: ……あなたは、様々な人との関わりの中で、 まだ見ぬ自分自身の可能性を見つけることができる。 八意 永琳: それは、まだ若いあなただからできること。 私にはもうできない。 八意 永琳: 鈴仙。あなたはきっと、 これから多くの人の力になるわ。 鈴仙・優曇華院・イナバ: し、師匠……。 八意 永琳: あなたが、それでも学びたいというのなら 教えてもいいけど。ただ……。 鈴仙・優曇華院・イナバ: た、ただ……? 八意 永琳: 私の域に達したいと思うなら、 それには千年じゃ足りないわよ。覚悟なさい。  鈴仙・優曇華院・イナバ: せ、千年以上ってことですかぁ? さすが、師匠だわ……。