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人間の里
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蓬莱山 輝夜:
さあ、置き薬の補充と交換を始めるわよ!
鈴仙の代わり、しっかり務めてみせるんだから!
鈴仙・優曇華院・イナバ:
し、心配すぎるぅ~。姫様が薬売りなんて、
トラブルの予感しかしないわ……。
鈴仙・優曇華院・イナバ:
姫様、大丈夫かしら……。
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人間の里
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蓬莱山 輝夜:
ありがとうございました。また、お願いします。
……ふぅ~。あとちょっとで終わりそうね!
鈴仙・優曇華院・イナバ:
あ、あれ……? 意外と上手くやってる……?
蓬莱山 輝夜:
あーっ! 鈴仙!
絶対ついてこないでねって言ったじゃない!
鈴仙・優曇華院・イナバ:
も、申し訳ありませんっ!
どうしても姫様が心配で……。
蓬莱山 輝夜:
まったく、もう……。心配性ね。
今日は、あなたに休んでもらいたかったのに。
鈴仙・優曇華院・イナバ:
え……?
蓬莱山 輝夜:
実はね、今日は薬の交換が多いと
永琳から聞いて……。
蓬莱山 輝夜:
日頃の感謝を込めて、私が人里に出向いて、
鈴仙を休ませてあげようと思ったのよ。
鈴仙・優曇華院・イナバ:
ひ、姫様~っ!!
蓬莱山 輝夜:
ふふふ。喜んでくれて、よかったわ。
鈴仙、いつもお疲れ様!
蓬莱山 輝夜:
そうそう! そもそも病気になる人間が減れば、
薬の行商も楽になると思って……。
蓬莱山 輝夜:
この健康ドリンクも、一緒に配っておいたから!
鈴仙・優曇華院・イナバ:
えっ……? ひ、姫様……?
それ、どこで手に入れたんですか……?
蓬莱山 輝夜:
昨日、永琳からね。人間の細胞を活性化させる
って言ってたから、健康ドリンクなんでしょ?
里の人間:
ゔー……。グルルルルル……。
蓬莱山 輝夜:
あ、ほら。みんな元気になったみたいよ。
あ……、あら? なんだか、様子が変ね。
鈴仙・優曇華院・イナバ:
なっ、なっ、なっ、
なんてことしてくれたんですかー!!
鈴仙・優曇華院・イナバ:
その薬品は健康ドリンクじゃなくて、
死にかけた人間を蘇生するための劇薬ですよ!
鈴仙・優曇華院・イナバ:
健康な人が飲んだりしたら……、
細胞が活性化しすぎて、暴れ狂っちゃうんですー!
里の人間:
グルルルル、ウラーッ!!!!
蓬莱山 輝夜:
きゃーっ!! ど、どうしよう。
私、ほとんどの家に配っちゃったわよ!?
鈴仙・優曇華院・イナバ:
すぐに師匠を呼んできますから、
姫様はここで人間たちを抑えていてください!
蓬莱山 輝夜:
ええーっ!? お、抑えるって言っても……!
里の人間:
フンガーッ!!!
蓬莱山 輝夜:
そんなの、どうすればいいのよーっ!!