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寺子屋
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蓬莱山 輝夜:
はあ……。なんて、つまらない授業なの?
永琳の授業を受けていた頃を思い出すわ。
上白沢 慧音:
こら。そこの、だらけ切った姫。
ちゃんと話を聞いているのか?
上白沢 慧音:
お前の先生から、みっちり歴史を叩きこむよう、
依頼されてるんだ。しっかりと学んでもらうぞ。
蓬莱山 輝夜:
ええー。もう、いいわよー。
なんとなーく覚えたからー。
上白沢 慧音:
じゃあ訊ねよう。最近、博麗神社が倒壊したのは、
第何季の何月だ?
蓬莱山 輝夜:
ああー……、それは……なんか……、数年前?
……みたいな?
上白沢 慧音:
さっきやったばかりなのに、全然ダメじゃないか。
一から勉強し直しだな。
蓬莱山 輝夜:
ちょっと疲れちゃって、思い出せないだけよー。
そろそろリフレッシュが必要だわ。うん。
蓬莱山 輝夜:
そうだ! こんなつまんない授業はやめて、
みんなで、外で蹴鞠大会しましょう!
上白沢 慧音:
おいおいおい! 子供たちに勝手な指示を出すな!
さっさと戻って、席につく!
蓬莱山 輝夜:
じゃあ、聞くけど、
そもそも歴史の授業なんて、必要あるのかしら?
上白沢 慧音:
なんだと?
蓬莱山 輝夜:
だって……、この世界の歴史なんて、
誰かが作り上げた幻想かもしれないじゃない?
上白沢 慧音:
やれやれ、そういう哲学かぶれを
言い出すやつが、毎年必ずいるな。
上白沢 慧音:
たとえ、この世界が幻だとしても、私たちが
この世界に生きていることに変わりはない。
上白沢 慧音:
ならば、この世界に生きる者として、
世界の歴史を学ぶことは、大いに有意義なことだ。
蓬莱山 輝夜:
う、うぐぐぐ……。手ごわいわね。
上白沢 慧音:
こんなことで授業を中断させようなんて、甘い甘い。
さ、再開するぞー。
蓬莱山 輝夜:
ええーっ! まだやるのっ!?
もう帰らせてよー!