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迷いの竹林
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藤原 妹紅:
(……何かの気配。こっちに来る)
藤原 妹紅:
……誰だ!
霧雨 魔理沙:
うわわっ!
……って、そこにいたのか。探したぜー。
藤原 妹紅:
なんだ、お前か。何か用?
霧雨 魔理沙:
魔法の火力を上げたくて、ちょっと見学にね。
お前に、そのヒントがあるかもってさ。
霧雨 魔理沙:
そういえば、さっきまで
地面に座ってたみたいだが、あれは修行か?
藤原 妹紅:
修行? ただ寝ていただけだ。
霧雨 魔理沙:
そ、そんな所で?
あんまり深く眠れなさそうだが……。
藤原 妹紅:
それがいいんだ。こうしていれば、眠りながら
考え事ができて、すぐに起きられるから。
霧雨 魔理沙:
おいおい、それじゃ休まるものも休まらないぞ。
身体も冷えるし。
藤原 妹紅:
そういう時は、修行で身体を温めるよ。
弾幕をわざと避けずに耐えるとか。
霧雨 魔理沙:
えぇっ……!? ほ、本気かよ。
お前、自分の身が惜しくないのか?
霧雨 魔理沙:
……あ、あはは。
びっくりしたら腹が減ってきたな。
藤原 妹紅:
やれやれ、仕方ないな。
ちょうど作っておいた、おにぎりがある。
霧雨 魔理沙:
お、サンキュ。いっただっきま~す!
……うん、いい塩加減だ!
霧雨 魔理沙:
って、お前は食べなくていいのか?
腹が減っては戦はできぬって言うだろ。
藤原 妹紅:
いや、私はいい。
空腹で戦うこともあるだろうし、これも修行だ。
霧雨 魔理沙:
そんなにストイックな生き方、
普通はできっこないぜ。……待てよ。
霧雨 魔理沙:
でも、それが火力を上げることに繋がって……?
こうしちゃいられない。ごちそうさん!
藤原 妹紅:
……騒々しい奴だな。
変な気を起こさなきゃいいが。
霧雨 魔理沙:
も、もう限界だ。
栄養不足に睡眠不足で動けない……。
藤原 妹紅:
まったくもう。不死ではないお前に
私と同じ修行なんて、できるわけないだろ?
霧雨 魔理沙:
なんだと!?
ぜったい負けてたまる……か……。
藤原 妹紅:
お、おい大丈夫か!?
……仕方ない。永遠亭まで運んでやるか。