--------------
博麗神社
--------------
射命丸 文:
どーもっ! 『文々。新聞』号外のお届けにー、
……って、そんな顔して、どうしました?
博麗 霊夢:
別にー。こないだのあんたの新聞記事だけど、
珍しいなあ、と思っただけよ。
博麗 霊夢:
「博麗の巫女、大活躍! 山を汚す野盗を退治」
……起こった事実を、正しく書いていると思うわ。
博麗 霊夢:
ただ、捏造に定評のあるあんただから、
何か裏があるんじゃないかと思ってね……。
射命丸 文:
信用ないなー。私はいつも、
自分の眼で見た真実を伝えているつもりですよ。
射命丸 文:
私はあの日、天狗として、山を汚す野盗たちの
犯行の瞬間を捉えるつもりで、現場にいました。
射命丸 文:
でも、そこに霊夢さんが現れて、野盗を退治。
妖怪退治専門の貴方が、人間を退治するとはね。
博麗 霊夢:
秩序を乱すヤツは、誰であろうと戦うまでよ。
人間だろうと、妖怪だろうとね。
博麗 霊夢:
当たり前だけど、
その中には、あんたも入っているからね!
射命丸 文:
奇遇ですね。私も同じです。
秩序を乱すヤツは、誰であろうと戦います。
射命丸 文:
私の場合、天狗として、記者として、
紙とペンと記者魂で戦うのです!
博麗 霊夢:
ふ、ふ~ん。そうなんだ……。
射命丸 文:
あっ! そういえば最新の号外です!
これを届けるために、ここまで来たんでした。
射命丸 文:
はい、どうぞっ! ぜひ、読んでくださいね!
それではっ!
博麗 霊夢:
まったく、忙しないヤツね。
号外ってなにかしら? え~と……、
博麗 霊夢:
『血迷ったか博麗の巫女!!
罪のない妖怪を過剰な恫喝!!』~!?
博麗 霊夢:
アイツの話を真面目に聞いた
私が馬鹿だったわ……。