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紅魔館
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河城 にとり:
にっひひ~、侵入成功っと。
門番は寝てたし、意外とチョロかったな!
河城 にとり:
のわぁー!! なんか飛んできた!
これは……、ナイフかな?
十六夜 咲夜:
河童が、この屋敷に何か用かしら?
どうやら勝手に入ってきたようだけど。
河城 にとり:
やっぱり、お前か。そんなに怒らなくても、
私はただ、発明品の訪問販売に来ただけだよ。
河城 にとり:
とっておきの発明品をたくさん持って来たから、
話だけでも聞いてよ! まず最初に~。
十六夜 咲夜:
聞くなんて一言も言ってないけど?
って、もう商品広げちゃってるし……。
十六夜 咲夜:
……防犯レーザー? この屋敷には
私がいるから、そんなものは必要ないわね。
河城 にとり:
えぇ~! これもいらないの?
それじゃもう、持ってきたやつは全滅だよぉ。
十六夜 咲夜:
だって、全部ガラクタばかりじゃないの。
用が済んだなら、とっとと出てって。
河城 にとり:
あ、一個だけ残ってた。最後の品は、
この、ウルトラスーパー拡声器!
河城 にとり:
使うと、なんと声が何百倍にもでっかくなる!
んだけど、それだけだし、いらないよね……。
十六夜 咲夜:
いいえ。それは買わせてもらうわ。
はい、これお代ね。
河城 にとり:
え、ホントに? やったー! 毎度ありッ!
ところで、こんなもの、いったい何に使うの?
十六夜 咲夜:
そうねぇ……。例えばだけど、人の屋敷に
侵入して居座る、無礼な訪問販売を撃退したり?
河城 にとり:
あ~、なるほど!
って、それって……?
十六夜 咲夜:
すぐに出ていけーー!!!
訪問販売は、今後一切お断りよーー!!!
河城 にとり:
ぎゃああああ! ごめんなさああああい!
河城 にとり:
う、う~ん。ここは……? ってあれ!?
屋敷の外じゃん! 追い出されちゃったのか。
河城 にとり:
まあでも一つ売れたし、OKかな。
次の場所では、ガッポガッポ儲けてみせるぞ!