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守矢神社
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東風谷 早苗:
ふぅ。こっちのゴミは掃き終わりましたね。
今度は鳥居のほうをきれいにしないと……。
霧雨 魔理沙:
お! ちょうどいいところにいたな!
物置を見せてくれよ。
霧雨 魔理沙:
この神社から、お宝のにおいがしてな。
霧雨魔法店店主、魔理沙様が鑑定してあげよう!
東風谷 早苗:
あなたはいつも、そんなふうに欲ばかり。
でも残念。うちの神社には、お宝なんて……
東風谷 早苗:
……いや、ちょっと待ってください。
もしかしたら、一つだけあるかも。
霧雨 魔理沙:
ほ、本当か!?
なあ、一生のお願いだ。見せてくれよ!
東風谷 早苗:
いま持ってきます。
ちょっと待っててくださいね。
霧雨 魔理沙:
へっへっ。こんなトントン拍子に話が進むとはな。
どんなお宝が出てくるのか、楽しみだぜ。
東風谷 早苗:
よいしょ、よいしょ……。
霧雨 魔理沙:
な、なんだ!?
このすっごく大きい麻袋は!?
東風谷 早苗:
これは、大黒天という福の神から授かったものです。
中には、縁起のいいお宝が詰まってるんですよ。
霧雨 魔理沙:
こんなにたくさん!? すごいな!
なあ、開けてもいいか?
東風谷 早苗:
それはダメです。
霧雨 魔理沙:
なんでだよ! 気になるじゃんか!
東風谷 早苗:
大黒天は言われました。この袋、開けるべからず。
開ければ宝は、煙となって消えるであろう、と。
霧雨 魔理沙:
ちぇっ。それなら、しょうがないな。
でも、聞けば聞くほど珍しいものだなぁ……。
霧雨 魔理沙:
なあ、頼む。その袋、私に譲ってくれよ!
なんなら、店の物と交換でもいいからさ……。
東風谷 早苗:
わかりました。いつもお世話になってますし、
差し上げちゃいます! タダで!
霧雨 魔理沙:
え、タダで!? やったぁ!
まさか本当に、すごいお宝が手に入るなんて!
霧雨 魔理沙:
返してくれなんて言っても、もう遅いからな!
大切にするから、安心しろよ! わっはっは!
東風谷 早苗:
……ふぅ。
さて、大掃除を続けましょうか。
東風谷 早苗:
魔理沙さんが来てくれて、助かったわ。
ガラクタを燃やす手間が、省けましたからね……。