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守矢神社
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東風谷 早苗:
はあ、疲れた……。
掃いても掃いても、ちっとも片付かない……。
魂魄 妖夢:
あら? 草木が荒れ放題ね……。
何かあったんですか?
東風谷 早苗:
ああ、妖夢さん。実は昨日、嵐が来たんです。
枝や葉っぱが、散らかり放題で……。
魂魄 妖夢:
一人で片付けるのは大変そうですね……。
私も手伝います!
東風谷 早苗:
さすがは庭師さん! すごく手際がいいのね!
それに、木の剪定までしてくれるなんて……!
魂魄 妖夢:
とにかくテキパキ動かないと、
白玉楼では、やってられませんからね。
魂魄 妖夢:
ただでさえお庭が広いのに、幽々子さまの
気まぐれで、仕事が無制限に増えますから……。
東風谷 早苗:
大変なんですね……。お茶とお菓子を
持ってくるので、座っててください。
魂魄 妖夢:
ありがとうございます。
あ、このおまんじゅう美味しい!
東風谷 早苗:
人間の里で買ってきたんです。
私のお気に入りなんですよ。
魂魄 妖夢:
いいなぁ~。白玉楼はお給金が出ないので、
お菓子なんて買えないんですよ。
魂魄 妖夢:
休みだって、ほとんど取れないですし、
労ってもらった記憶も全然ないし……。
東風谷 早苗:
まあ、かわいそうに……。
東風谷 早苗:
そうだ! あなた、守矢神社で働きませんか!?
当然お給金は払いますし、シフトも自由です!
東風谷 早苗:
ここでなら、あなたの才能を存分に発揮できること
間違いなし! さあ、すぐに巫女服の採寸を……
魂魄 妖夢:
えぇ!? い、いえ、それは!
そんなわけには、いかないですよ~!
東風谷 早苗:
いやいや、遠慮しないで!
魂魄 妖夢:
いえ、遠慮とかじゃなくて……。
東風谷 早苗:
ここは笑顔があふれる、楽しい職場よ!
魂魄 妖夢:
ほ、本当に大丈夫ですから! 幽々子さまの
お世話ができる白玉楼が、私は大好きなので!
東風谷 早苗:
あ、待って! おかしいなあ……。
あんなに愚痴を言ってたのに、どうしてなの?