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妖怪の山 ロープウェイ
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東風谷 早苗:
今日は神社に来てくれて、ありがとうございました。
帰り道もお気をつけて。
十六夜 咲夜:
礼を言うのは、こちらの方です。
家内安全のお札、お嬢様たちも喜ぶでしょう。
十六夜 咲夜:
それにしても、置くだけで不幸なことが起きない
優れモノがあったなんて、知りませんでした。
東風谷 早苗:
(お札の力を誤解している気がするけど……。
気に入ってるみたいだし、まあいいか)
十六夜 咲夜:
しかし、谷から眺める森は絶景ね。
風も心地いいし……。きゃっ! 目にゴミが!
東風谷 早苗:
あぁ~っ! お、お札が、風に!
十六夜 咲夜:
しまった! どこに……!?
東風谷 早苗:
そんなに遠くまでは飛んでないはず!
手分けして探しましょう!
東風谷 早苗:
あれだけ探したのに、見つからないなんて。
もうあきらめた方がいいのかも……。
十六夜 咲夜:
私は、もうしばらく探してみます。
お嬢様たちには、元気でいてほしいですから。
東風谷 早苗:
わかりました。私も一緒に探します!
にしても、本当に風が強い……きゃあ!
十六夜 咲夜:
あ! あそこを飛んでるのは……お札!
十六夜 咲夜:
お嬢様たちのため、必ず取り戻す!
東風谷 早苗:
え、ナイフなんて取り出して、
どうするつもりですか? ま、まさか……!
十六夜 咲夜:
とぅッ!
東風谷 早苗:
キャアアァァァ! な、投げたあぁぁ!
十六夜 咲夜:
ナイフが重しになって、ようやく捕まりましたね。
無事手元に戻ってくれて、本当によかった。
十六夜 咲夜:
家内安全のお札、ありがとうございました。
これで失礼します。では。
東風谷 早苗:
ああ、行ってしまった……。ナイフで刺した
お札でも、ちゃんとご利益はあるのかしら……。