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地霊殿
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古明地 さとり:
こいし、またどこかへ行っているのかしら……。
古明地 こいし:
おねーちゃーーん!!!
古明地 さとり:
わっ、こいし! か、帰ってたのね。
よかったわ、心配したんだから。
古明地 こいし:
へへへ、ごめんごめん。
今日は眠いから、部屋に戻るね。おやすみ!
古明地 さとり:
まったく、人騒がせなんだから……。
元気なのはいいけど、心配だわ。
古明地 さとり:
こいし、出かける前に、貴方にこれをあげるわ。
ちょっとしたプレゼントよ。
古明地 こいし:
ホントに!? ありがとう、お姉ちゃん!
でも、これなんだろう……。
古明地 さとり:
ちょっとした御守りのつもりよ。
これは、この紐の部分を……、
古明地 こいし:
引っ張ればいいんだね! よーしっ!
古明地 こいし:
うわあああ! 何この音! うるさあああい!
古明地 さとり:
それをこっちに渡して! すぐに!!
古明地 さとり:
……ふぅ。びっくりさせてごめんね、こいし。
この御守り、以前、河童から買ったの。
古明地 さとり:
「じーぴーえす付きぼーはんぶざー」といって、
これがあれば、こいしの居場所がわかるって……。
古明地 こいし:
ヘンな名前だねー。どういう意味なんだろ?
でっかい音もするし。
古明地 さとり:
危険な時は、音を鳴らして助けを呼ぶんだって。
こいし、どこ行くかわからないし、心配で……。
古明地 こいし:
お姉ちゃんっ! その御守り貸して!
外で鳴らして遊んでくる!
古明地 こいし:
いってきまーーす!!!
古明地 さとり:
行っちゃった……。ホント落ち着きないし、
あの子に御守りは、不要だったかしら。
古明地 さとり:
でも、なんだか喜んでくれたみたいだし、
それだけで、よかったかもね。