-------------- 地霊殿 -------------- 古明地 さとり: はあ……。お燐たちが妙に騒いでいるから、 何ごとかと思ったら……。 レミリア・スカーレット: ちょっと、何ぼやぼやしてるのさ? 地霊殿の主は、客人にお茶も出さないの? 古明地 さとり: ……まさか、吸血鬼が遊びにくるとはね。 古明地 さとり: 粗茶ですが。……ところで、今日のご用向きは? レミリア・スカーレット: 強いて言うなら、暇つぶしかしら。 それに、あなたには前から興味があったし。 古明地 さとり: (どうしましょう。実のない長話に付き合うのは、 ごめんなんだけど……そうだ) レミリア・スカーレット: ねえ、知ってる? 私たち、 意外と共通点が多いのよ。例えば…… 古明地 さとり: 私たちは、互いに屋敷の主……。 そうね、たしかに共通点です。 レミリア・スカーレット: え? そうそう。それに…… 古明地 さとり: 手のかかる妹を持つ、姉同士でもある。 まあでも、そうね? 貴方の考えている通り…… 古明地 さとり: 貴方とこいしは活動的で、貴方の妹と私は出不精。 姉妹の性質が真逆なのは、少し面白いですね。 レミリア・スカーレット: ちょっと、あんた…… 古明地 さとり: でも、ペットについてはどうかしら? 飼育方法も目的も、まったく違うと思いますけど。 古明地 さとり: ……ああ、今日の本題はそこでしたか。貴方は 今日、新しいペットを求めて、地底にやってきた。 古明地 さとり: 私と仲良くなって、珍しい地底の生き物を もらおうと考えていたんですね? へえ……。 レミリア・スカーレット: ちょっと!あんた、私の心を読んでるわね? これじゃあ、私が全然しゃべれないじゃない! レミリア・スカーレット: アッタマきた……。なんて下品なのかしら! 私は、もう帰るわよ。こんなとこ…… 古明地 さとり: こんなとこ、二度と来ない! ……でしょ? ふふ。今のは、心を読まなくてもわかったわ。 古明地 さとり: さ、早くお帰りなさい。地底は、貴方のような お上品な方には、居づらい場所でしょうから。 レミリア・スカーレット: はっ……、いい性格してるじゃない。 やっぱり結構似てるわよ、私たち。 レミリア・スカーレット: 次に遊びにきた時は、ゆっくりお話ししましょ。 その不愉快な力は抜きに、じっくりと……ね。 古明地 さとり: 次はなくていいんですけれど……。まあ、ひとまず 撃退はできたし、今日はこれで良しとしますか。