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灼熱地獄
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火焔猫 燐:
じゃーん! あたいとお空で作った
源泉掛け流しの露天風呂でーす!
霊烏路 空:
さとり様が一番風呂だよ。
ささ、熱いうちにどうぞ。
古明地 さとり:
それは楽しみね。まずは足湯で……。
あっつ!? 何これ、熱湯じゃない!?
火焔猫 燐:
わーっ! ごめんなさい、さとり様!
ちょっと熱くしすぎちゃったみたい。
古明地 さとり:
やけどしてないから、大丈夫だけど……。
でも、どうしてこんなに熱くしたの?
霊烏路 空:
旧地獄の温泉に入ったとき、お湯がアツアツで
喜んでた妖怪が多かったから……。
古明地 さとり:
熱さに強い妖怪が、地底には多いからね。
でも、地霊殿にはペットがたくさんいるのよ?
古明地 さとり:
ペットたちにも気持ちいい温度に調整すること。
これを二人への宿題にしておくわ。頼んだわよ。
霊烏路 空:
さとり様、行っちゃった……。
お燐、どうしたらいいかな?
火焔猫 燐:
ちょうどいい温度を探して、いろいろな温泉に
入ってみるしかないね。行くよ、お空!
霊烏路 空:
うう……。のぼせちゃった。
温泉巡りも、休みなしだと大変だね。
霊烏路 空:
どうしよう。一度、地霊殿に帰る?
もう一生分の温泉に入っちゃった気がするよ。
火焔猫 燐:
でも、これだ! っていう温泉に
まだ巡り会えてないんだよねえ……。
火焔猫 燐:
だから、あと一か所だけ入ってみよう。
この先にも、温泉があるみたいだし。
霊烏路 空:
うん、わかった。もうちょっとだけ頑張ろう。
……あっ! お燐、あの温泉って!
火焔猫 燐:
今度は大丈夫ですよ、さとり様。
源泉が通るパイプを地下水で冷ましたんです。
古明地 さとり:
じゃあ、今度も足湯で……。あら、いい温度。
これなら、ペットたちも入れるわね。
火焔猫 燐:
実は、猿が入ってる温泉を
地上で見つけたんです。
霊烏路 空:
猿が入れるならペットたちにも
ちょうどいいだろうって思ったんですよ!
古明地 さとり:
なるほどね。ふふ、よく頑張りました。
二人とも、おてがらよ。
霊烏路 空:
やったやったー! さとり様にほめられた!
お燐のおかげだよ。ありがとう~!
火焔猫 燐:
へへっ。あたいたちが力を合わせれば、
できないことなんてないのさ!