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魔法の森
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古明地 こいし:
今日は森林浴かなー。……あれ?
あの人たち、何してるんだろ?
霧雨 魔理沙:
よしよし、準備完了だ。
そろそろ実験を始めるか。
古明地 こいし:
すごーい! 見たことない道具がいっぱい!
何してるのこれ!?
霧雨 魔理沙:
うおっと!? なんだお前か……。
これは、魔法の研究をしているのさ。
アリス・マーガトロイド:
ちょうど実験を始めるところなの。
今は相手ができないから、また今度ね。
古明地 こいし:
そっかー。でも、面白そうだなぁ。
ここで見てよーっと。
古明地 こいし:
わぁ……! この細長いビン、とってもきれい!
霧雨 魔理沙:
あれ? ここに置いてあった試験管が消えたぞ?
確かに用意したんだが……。
古明地 こいし:
色のついた水がいっぱい!
混ぜたら何色になるかな……あれ? 煙出てきた?
アリス・マーガトロイド:
けほっ、ごほっ!
ちょっと、なんで薬品が混ざってるのよ!?
アリス・マーガトロイド:
魔理沙、このままだと、
全然研究が進まないわよ……。
霧雨 魔理沙:
どうしたもんかなぁ。
あいつは別に、悪気はないだろうし。
古明地 こいし:
この結晶、変な形してる。
でも光ってて、きれいだなー。
霧雨 魔理沙:
あいつは無意識に動いちまうからな。
無理やり追い出すのも……、そうだ!
霧雨 魔理沙:
こいし、ちょっといいか?
古明地 こいし:
あっ、なになに? 呼んだ?
霧雨 魔理沙:
ああ、実は、ものすごーく重要な作業を頼みたい。
このキノコを、すり鉢ですりつぶしてほしいんだ。
霧雨 魔理沙:
私たちだけじゃ困難なんだが、特別な妖怪の
お前なら、きっとできる! 任せていいか?
古明地 こいし:
そこまで言われたら、仕方ないなぁ。
まかせて! 私がやるよ!
古明地 こいし:
おおー! 混ぜるとキノコの色が変わるよ!
これどこまで色が変わるんだろ? おもしろーい!
アリス・マーガトロイド:
なるほど、簡単な作業をさせて、
夢中にさせたのね。
霧雨 魔理沙:
ああ、無意識になるヒマを与えなければいいのさ。
それが分かれば、あいつは案外素直なやつだよ。
霧雨 魔理沙:
待てよ? なかなか手際もいいし、
このまま手伝ってもらったら、楽にならないか?
アリス・マーガトロイド:
あの子なら、もういないけど。
キノコを混ぜてたら、満足したのかしら?
霧雨 魔理沙:
なんだって?
せっかく人手が増えると思ったのになぁ……。
アリス・マーガトロイド:
夢中にさせ続けるのも、簡単じゃないわね。