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博麗神社参道
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古明地 こいし:
んん? こんな時間に灯り?
誰かが、こっちに来るみたい。誰だろ?
宇佐見 菫子:
……あ。
古明地 こいし:
あ。貴方、電話落としてった人ね。
宇佐見 菫子:
……きゃー!? でたーっ!
古明地 こいし:
あれー? 逃げちゃった。
古明地 こいし:
待ってー。ねえねえ、なんで逃げるの?
宇佐見 菫子:
ぎゃー! またでたーっ!?
お願い、ついてこないでー!
古明地 こいし:
あれれ? おーい、そっちは危ないよー。
宇佐見 菫子:
はぁ、びっくりした……。あれ? ここどこ?
変な所に来ちゃった?
妖怪:
グルル……!
宇佐見 菫子:
ひいっ!? またオバケ!? 誰か助けてー!
古明地 こいし:
危なかったねー。大丈夫?
この辺は、妖怪いっぱいだよ?
宇佐見 菫子:
あ、あれ? あなた……。
古明地 こいし:
私のことを見るたびに逃げるから、
つい追いかけちゃった。なんで逃げるの?
宇佐見 菫子:
そ、そりゃあ、こんな夜中に、
急に目の前に出てこられたら、びっくりするわよ!
古明地 こいし:
あー、そっか。
近づくまで、私が見えなかったんだね。
古明地 こいし:
今度は、近づく前に声をかけるようにするよ。
そしたら、もうびっくりしないよね!
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翌日
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古明地 こいし:
もしもーし!
今から、そっちに行くよー!
宇佐見 菫子:
え、誰? 声はするのに、誰もいない!?
こ、怖いから博麗神社へ逃げよう……!
古明地 こいし:
あれ? ちゃんと先に声かけたのに、
逃げちゃった?
古明地 こいし:
どっちみちダメってことは、
単に怖がりなだけなんじゃないの……?