-------------- 妖怪の山 -------------- ナズーリン： う～ん、この近くにあるはずだけど……ん？ 高麗野 あうん： あ、えへへ。またお会いしましたね。 ナズーリン： こんにちは、よく会うねぇ。これで何回目かな。 君、あちこち歩き回って何してるんだい？ 高麗野 あうん： 神仏の気配がする物を探しているんです。 この鏡とか、このお守りとか……。 高麗野 あうん： その辺に打ち捨てられていたので、 私が拾って、守って差し上げるんです！ ナズーリン： ふ～ん……。 なんか、ゴミ拾いしてるみたいだね。 高麗野 あうん： むむ！　それは聞き捨てなりませんよ！ というか、そういうあなたは何してるんです？ ナズーリン： ダウジングでお宝探しだよ。見てみるかい？ 今日は結構、いろんな物が手に入ってね……。 高麗野 あうん： 折れた杖に、欠けてる宝石、薄汚れた人形……。 えーと、ゴミ拾いでもしてたんですか？ ナズーリン： あはは……。 まあ、感じ方は人それぞれってことか。 ナズーリン： さて。それじゃ、私は自分のお宝探しに戻るよ。 ……おや、すぐ近くに反応があるな。 高麗野 あうん： あら、奇遇ですね。私も、この辺りから 神仏の気配を感じていて……。 高麗野 あうん： あ、見つけたわ。木彫りの小さな仏像です！ ナズーリン： 驚いた。私のダウジングに反応したのも、 どうやら、その仏像みたいだ。 高麗野 あうん： えっ、それじゃあ私たちは、 同じ物を探してたんですか！？ 高麗野 あうん： ……なんだか今日は、 つくづくご縁がありますねえ。 ナズーリン： ふふっ。 せっかくだし、このまま一緒に行かない？ 高麗野 あうん： いいですね！ それぞれのお宝、一緒に見つけにいきましょう！