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博麗神社・縁日
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豊聡耳 神子:
うん。縁日とあれば、神社も大盛況だな。
なら今日は、巫女も忙しくしているでしょう。
博麗 霊夢:
お守りの授与所はあちらです!
境内は混雑します、危険なので走らないで!
豊聡耳 神子:
ふむ。頑張っているが、一人では手が回らない様子。
……やあ、巫女よ。大盛況じゃないか。
博麗 霊夢:
参拝ご苦労様です……って、あんたか。
見ての通りよ。今忙しいの!
豊聡耳 神子:
そうだな。参拝客も順番待ちで困っているよ。
彼らのためにも、君に手を貸そうと思ってね。
博麗 霊夢:
……それは、ありがたいけど、
あんた、何か企んでないでしょうね?
豊聡耳 神子:
純粋に、人々を助けたいだけさ。
博麗神社の主役を奪うような真似はしないよ。
博麗 霊夢:
怪しい……けど、人手が足りないのも事実だわ。
悪いけど、お願いね!
豊聡耳 神子:
任せたまえよ。みんな、待たせて申し訳ない!
もう大丈夫だ。十人ずつ話を聞こう!
博麗 霊夢:
ちょ、そんなの無理に決まってるでしょ!?
余計混乱するわ!
豊聡耳 神子:
その縁日ならあちらだ! 迷子は向こうの区画へ!
食い逃げ? 私が払おう! オススメは苺飴だ。
博麗 霊夢:
うっそ!? 十人をちゃんと案内できてる!?
って、見とれてる場合じゃない。私も仕事!
豊聡耳 神子:
だから言っただろう。だけど、これで君も
少しは落ち着けるんじゃないか?
博麗 霊夢:
そうね。正直助かったわ……。
もう始まってからずっと大声出しっぱなしで……。
豊聡耳 神子:
お役に立てて光栄だ。
……おや、人々の視線がこちらに?
参拝客A:
神子様って、素敵だわ……。
誰の声も、公平に聴いてくださるんだもの。
参拝客B:
道教を学んで、俺も神子様みたいに、
かっこよくなりたい!
博麗 霊夢:
ちょっと! ちゃっかり人気稼がないでよ!
やっぱり、うちの参拝客を狙っていたのね!
豊聡耳 神子:
はっはっは! 本当に、そんなつもりはないよ。
ただ、人々が私を求めていただけさ!