-------------- 輝針城 -------------- 少名 針妙丸： のわあっ！ 誰が来たのかと思ったら、あの時の変態！ 少名 針妙丸： って、……ん？　なんか元気ないわね？ 宇佐見 菫子： はぁ……。それがさあ、さっき ひどい目にあっちゃって。 宇佐見 菫子： 正邪に頼まれて博麗神社に行ったら、着くなり 「共犯者だ～！」って追い掛け回されて……。 少名 針妙丸： あ～……。 まんまとアイツに、はめられたってワケね。 宇佐見 菫子： ひどいと思わない？　こっちはただ、 言われたから行っただけなのに。 少名 針妙丸： うんうん。その気持ちはよくわかる。 私も、正邪のやることに何かと巻き込まれるもん。 宇佐見 菫子： 小人さんは、お人好しだからねぇ。 そこに付け込まれちゃうのかも。 少名 針妙丸： それはまあ、自分でもわかってるんだけどね。 でも、ほっとけないじゃない？ 宇佐見 菫子： わかるわかる。この前も、味方のいない 正邪を見て、ついかばっちゃったのよねぇ……。 少名 針妙丸： あらら。貴方も十分、お人好しさんみたい。 宇佐見 菫子： でも、次に正邪と会ったときは、 ちゃ～んと、お仕置きをするつもりよ。 宇佐見 菫子： そう、まず手始めに……。 鬼人 正邪： うわっ！　なんだなんだ！？ 隣の部屋にいたはずなのに……。 宇佐見 菫子： 超能力で移動させたのよ。 貴方が隠れてることなんて、お見通しなんだから。 少名 針妙丸： コソコソ盗み聞きなんてね。 さて正邪、覚悟はいいかしら？ 鬼人 正邪： お、おいおい待て待て！ 今は何も迷惑をかけてないじゃないか。 鬼人 正邪： それにお前ら、お人好しなんだろう？　まさか 罪のない天邪鬼に、お仕置きなんてしないよな？ 宇佐見 菫子： ……残念でした。 少名 針妙丸： お人好しだって、たまにはお灸を据えるものよ。 迷惑なヤツに、付け上がられたら困るもん。 鬼人 正邪： ま、待て！　やめろ……！ 来るな！　こっちに来るなあーーー！！