-------------- 紅魔館・屋外 -------------- 宇佐見 菫子： さて、今日は何をして遊ぼうかな〜。 ……って、んん？　マリサっちだ！　おーい！ 霧雨 魔理沙： うーん、どうしようかなぁ……。 ……って、ああ、菫子か。 宇佐見 菫子： ど、どうしたの？　マリサっち、何かあったの？ 霧雨 魔理沙： いやまあ、その。借りていた本を、 返しに来たわけなんだけど……。 霧雨 魔理沙： 死ぬまで借りると言っている手前、素直に 返しに来たことを知られるのは、ちょっとなぁ。 宇佐見 菫子： なるほど。マリサっちのプライド、ってやつだね。 宇佐見 菫子： よーし、それなら任せて！ 私の超能力で、こっそり返してあげる！ -------------- 大図書館 -------------- 宇佐見 菫子： マリサっちが借りた本があったのって、 あの本棚でいいんだよね？ 霧雨 魔理沙： ああ。そこの一番上の段だ。 真下にパチュリーがいるな。気をつけてくれ。 宇佐見 菫子： りょーかい。慎重に、慎重に……。 霧雨 魔理沙： さすがだな。このままいけば、 バレずに返せそうだ。助かったよ！ 宇佐見 菫子： ふっふーん。どういたしまして！ ……って、あっ！？　しまった！ パチュリー・ノーレッジ： あいたあっ！？ ……ほ、本が勝手に落ちてきた？ パチュリー・ノーレッジ： あっ！　犯人は貴方ね。 どうせ、貴方も本を盗みにきたんでしょう？ 宇佐見 菫子： 違うよ！　私はただ、本を返すのを手伝っただけ！ そうだよね、マリサっち。……マリサっち？ 宇佐見 菫子： マリサっち、どこに行ってたの？　……って、それ、 私が返した本じゃん。しかも別の本も持ってるし。 霧雨 魔理沙： いやー、悪いな菫子。返そうと思ったこの本、 やっぱり、もう一度読みたくなっちゃってさ。 霧雨 魔理沙： また借りていくぜ！　あと、こっちの本もな！ じゃ、あとはよろしく！ 宇佐見 菫子： ええっ！？ じゃあ、私のあの頑張りは、いったい……。 パチュリー・ノーレッジ： まあ、あの魔理沙の、やりそうなことね。 宇佐見 菫子： ううっ……、ひどすぎる。 マリサっちの、バカぁー！