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博麗神社
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宇佐見 菫子:
まさか妖怪狸の頭領と、縁側でまったり
お茶を飲むときが来るなんてねぇ。
二ッ岩 マミゾウ:
ふぉっふぉっふぉ。現代っ子と
雑談を楽しめるなんて、平和な証拠じゃな。
宇佐見 菫子:
あ、そうだ。気になってたんだけど、
マミゾウさんって、佐渡島から来たんだっけ?
二ッ岩 マミゾウ:
おお、その通りじゃ。
お前さん、佐渡に行ったことはあるのか?
宇佐見 菫子:
ううん。
実は佐渡って、何があるのかもよく知らなくてさ。
宇佐見 菫子:
グルメとか、観光名所とか……。
この機会に教えてもらえないかなーって。
二ッ岩 マミゾウ:
なるほどな。そういうことなら、任されたわい!
まずは、グルメの話をしようかのう。
二ッ岩 マミゾウ:
わしのオススメは、まあ酒じゃな!
佐渡は米も水もうまいから、日本酒も格別で……。
宇佐見 菫子:
ちょ、ちょっとストップ!
未成年にお酒の話されても、わかんないわよ!
二ッ岩 マミゾウ:
おお、そうじゃった。失敬失敬。
ふむ……それなら、海の幸の話といこうか。
二ッ岩 マミゾウ:
佐渡は、新鮮な魚介類が獲れるからな。
魚はどれも絶品じゃが、有名なのはブリかの?
二ッ岩 マミゾウ:
それからイカに、ズワイガニに……
いごねりという海藻の加工品も有名じゃ。
宇佐見 菫子:
へぇー、どれもおいしそう!
聞いてたら食べたくなってきちゃった。
二ッ岩 マミゾウ:
それから、佐渡は海だけじゃなく、山もある。
坑道や棚田を見に行くのもオススメじゃぞ。
二ッ岩 マミゾウ:
まあ、お前さんにオススメなのは寺社巡りかのう。
パワースポットとか、好きじゃろ?
宇佐見 菫子:
パワースポット! 気になるわ~!
いいなぁ、佐渡島。行ってみたいなぁ……。
二ッ岩 マミゾウ:
そのときは、儂が案内してやるぞい?
美味い寿司でも奢ってやろう。
宇佐見 菫子:
えっ、本当!?
……まさか、何か企んでるわけじゃないよね?
二ッ岩 マミゾウ:
安心せい。地元に興味を持ってくれてる若者に、
悪いことはせんよ。純粋な親切心じゃ。
二ッ岩 マミゾウ:
まあ、お前さんが狐だったら、騙して
海に落としたかもしれんがの。ふぉっふぉ!
宇佐見 菫子:
ひょえー、狐じゃなくてよかった……。
それじゃあ、いつか、約束だからね!