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聖輦船
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依神 女苑:
おーい、女苑様が来てやったわよー。
……ちょっと、びゃくれーん?
寅丸 星:
聖なら、いませんよ。
ちょうど泊りがけの用事が入って……。
依神 女苑:
なーんだ。せっかく貴重な時間を割いて
会いに来てやったのに。
寅丸 星:
そう言って、昨日も一昨日も来てましたよね?
もう、帰ってくればいいじゃないですか。
依神 女苑:
バカね。あんたらがよくても、信者どもが
堕落するじゃん。一応、気ぃ遣ってやってんの!
寅丸 星:
そういうことですか……。でも、それなら
私こそ、ここを離れるべきかもしれません。
寅丸 星:
私の財を集める能力は、皆に悪影響でしょう?
聖も、私がいない方が助かるのかも……。
依神 女苑:
そんなの気にせず、片っ端から散財しちゃえばいいのよ。
散財のプロ、女苑様に任せなさーい!
依神 女苑:
幻想郷中の妖怪集めて、ナイトディスコ開催よ!
ってワケで今からこの船、豪華客船ね。
依神 女苑:
お酒にお肉、歌えや踊れ!
さあ、夜明けまで騒ぎまくるわよー!
寅丸 星:
め、滅茶苦茶なこと言わないでください!
いくつ戒律を破ることになると……んぐっ!?
依神 女苑:
はいは~い。うるさい、お口は
お酒で閉じましょうね~。
寅丸 星:
ゴクッ、ゴクッ……ぷはあっ!
……ふ…ふふっ、んっふふふふふ!
寅丸 星:
い~じゃない、ナイトディスコ!
たまには、夜遊びも悪くないわ!
依神 女苑:
そうこなくっちゃ♪
さ、パーティーの始まりよ……!
妖怪DJ 松五郎:
妖怪ナイト・フィーバーじゃあああ!
ポウッ!!
依神 女苑:
あー、楽して稼ぐのって、たまんな~い♡
ね? あんたもよかったでしょ?
依神 女苑:
これで財産が尽きれば、
あんたも信者も救われるもんね。
寅丸 星:
あーっはっはっは!
本当に、その通りですねー!!
依神 女苑:
あちゃー、ベロベロだわ……。
ま、とにかく、財産ぜんぶ出しなさいよ。
寅丸 星:
オーケイ!
まだまだ出します、どんどん出しますー!!
寅丸 星:
起きて……! 起きてください、女苑……!
ヴォエッ、ぎもぢわるい……。
依神 女苑:
……んもー、うるさ。なに騒いでんの?
あ゛~あったまイタぁ……い。あ、ヤバ。
聖 白蓮:
これは、いったいどういうことかしら?
寅丸 星:
ひ、聖。もう二度と酒は呑みませ……
いや呑まれません! だから許して……ゔっ!
聖 白蓮:
まったく、根性がありませんね。
まだ半分も書けてませんよ? 写経1万回。
聖 白蓮:
……女苑。貴方、どこへ行くつもり?
仕方のない子ね。さらに1万回追加です。
依神 女苑:
こ、こんなこと、やってられるかー!
帰ってくるんじゃなかっ……あ、吐くかも。