-------------- 人間の里 -------------- 依神 女苑: ……金色の幽霊ぃ? そりゃまた、鴉天狗が好きそうなネタね。 里の人間: 夜な夜な里に現れちゃあ、 椅子が足りねえって、すすり泣くわけよ! ???: ……ナ…イ。タリ…ナ……イ……。 里の人間: ほら! ちょうど、こんなふう…に……? ???: イ…ス……ガァァア……タ…リナ…イィィ……! 里の人間: ぎぃやー!? 出やがったあー!! 依神 女苑: きょ、今日のカモがああ……! くっそ……待てコラ幽霊!! ???: イ……ス……。ワタシノ、イ…ス……! タリナイ……。タリナイ……! 依神 女苑: 見つけた! あんたのせいで逃がしたカモの分、 キッチリ払ってもらう……って、きゃあ!? アリス・マーガトロイド: インスピレーションが、足りなーーーいっ!! 依神 女苑: あ~っ! あんた人形遣いの! ……って、何が足りないって? 依神 女苑: ……つまり、人形づくりのヒントを求めて、 里を徘徊してたわけ? アリス・マーガトロイド: もう本ッ当、行き詰まっちゃって 夢中で、人間観察していたの……。 アリス・マーガトロイド: でも、結局なんにも浮かばない! もうムリ。 私の芸術の泉は、枯渇したのよー! 依神 女苑: (相当追い込まれてるわね……。  なーんか、ちょっと姉さんみたい) 依神 女苑: よーっし、この超絶クレバーな女苑様に 任しときなって! うーんと……。 依神 女苑: そうだ! 純金のカラクリ人形とかどう!? 動くと、鱗粉みたいに金粉が舞うの! アリス・マーガトロイド: 金か……! 耐久面は不安だけど 確かに金は加工しやすいわね……! 依神 女苑: あとはー、クリスタルのドールハウスとか 七色の宝石がライトで光る、デコ人形とか! 依神 女苑: やっぱ、芸術はギラつきよ。ギラつき! どう? 結構いーんじゃない? アリス・マーガトロイド: いいどころか……、最高よ! そんなデザイン、思いつかなかったもの! アリス・マーガトロイド: でも、希少な資材を使うの、ちょっと迷うわ。 買い付けるにも高いし……。どうしよう……? 依神 女苑: 金に糸目はつけちゃダメでしょ~! 芸術のためなんだからさあ。 依神 女苑: それに、私も協力してあげる♪ 面白そうだし。 金なら、いくらでも巻き上げてくるわよ! アリス・マーガトロイド: うーん……じゃ、まあ 巻き上げるなら魔理沙のとこ、かしらね……? アリス・マーガトロイド: とにかく! あなたのおかげで希望が見えたわ! お礼に、うちで紅茶でもいかが? 依神 女苑: ……疫病神を招くなんて変わった奴。 ふふん。まあ、行ってあげなくもないわ!