--------------
博麗神社
--------------
高麗野 あうん:
あらら。小人さんってば、うっかりぶつかって、
霊夢さんの湯呑みを割っちゃったのねぇ。
高麗野 あうん:
霊夢さん、かなり大事にしてたみたいだし、
素直に謝った方がいいと思うなー。
少名 針妙丸:
そ、そんなことできるわけないでしょ!
これが知れたら、絶対霊夢はすごい怒るわ……!
少名 針妙丸:
守護神獣でしょ! 平穏を乱してどうするの。
このことは、絶対に隠すべきだわ。協力してよ!
高麗野 あうん:
はーいはい。わかりましたよ。
それじゃまずは、この破片を……。
博麗 霊夢:
あら? あんたたち、
こんな所で、何やってるの?
少名 針妙丸:
げっ!? れ、霊夢……。
高麗野 あうん:
べ、別に。私たちは何もしてないですよ~。
博麗 霊夢:
ふーん。ねぇ、私の湯呑みを知らない?
このへんに置いたはずなんだけど。
高麗野 あうん:
えっ、湯呑みですか!?
それはその、えぇーっと……。
少名 針妙丸:
……あ、あうんが割りました。
高麗野 あうん:
は!? ちょ、ちょっと何言って……!
博麗 霊夢:
な~んだ、そうだったの。
じゃ、ちょうどよかったわ。
博麗 霊夢:
その湯呑み、長いこと使ってヒビも入っていたし、
そろそろ捨てようと思っていたの。
博麗 霊夢:
割れちゃったなら、しょうがないわね。
それじゃ、あうん。後の処分、よろしく~。
少名 針妙丸:
な、な~んだ。怖がって損したね。
あー、よかったよかった。
高麗野 あうん:
よくないっ! よくも人のせいにしたわね!
絶対ただじゃおかないから……。
少名 針妙丸:
わあ~! ごめんなさ~い!!
高麗野 あうん:
待ちなさいっ! 平穏を乱した罪は重いわよー!