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妖怪の山
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庭渡 久侘歌:
なるほど……。
喉の病気を治すところを見たいと。
八意 永琳:
ええ。あなたの力に興味がありまして。
薬師としては、一度詳しく知りたいなと。
庭渡 久侘歌:
わかりました。それは構いませんよ。
ですが、今は流行り病もありませんし……。
八意 永琳:
まあ、そうですよね。
やっぱり、この薬を使うしかないか……。
庭渡 久侘歌:
待ってください。なんなんですか、
その見るからに毒々しい粉末は……!?
八意 永琳:
これは、喉の炎症を起こす野草の粉末です。
これを誰かに飲ませれば……。
庭渡 久侘歌:
そ、それは、やりすぎです!
もっと穏便な方法でいきましょう!
射命丸 文:
どうも、お二人とも! 突撃取材です!
神と竹林の薬師がそろって、なんのご相談を?
八意 永琳:
それは当然、学術的な話を……あら?
さっきの薬はどこに?
射命丸 文:
ゲホッ、ゲホッ! ちょっと、なんですかこれ?
の、喉が……、急に苦しい!?
庭渡 久侘歌:
ああ、いけません! 今、治します!
射命丸 文:
うう……、あら? 痛くなくなりました!
ありがとうございます! さすがはニワタリ様!
庭渡 久侘歌:
い、いえいえ、当然のことをしただけです。
あはは……。
射命丸 文:
しかし、今のは何が起きたんでしょう?
急に喉がおかしくなるなんて、新しい病気?
射命丸 文:
あ! もしかして、お二人は、
今の症状についての話し合いを!?
庭渡 久侘歌:
ええまあ……、そんなところ、と言いますか……。
射命丸 文:
なるほどなるほど! お二人の力があれば、
どんな病気が流行っても問題ありませんね!
射命丸 文:
先ほどの活躍、ばっちり宣伝させていただきます!
それでは失礼しました!
庭渡 久侘歌:
喉の病気を治すところは見せられましたが、
天狗には、悪いことをしてしまいましたね……。
八意 永琳:
その力……、もう何回か見たいわね。
今度は鈴仙に薬を飲ませて……。
庭渡 久侘歌:
え、ちょっと!ダメですよ!?
だから、もっと穏便にいきましょうってば!