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幽明結界
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吉弔 八千慧:
ここが現世と冥界の境目。
どうやら、簡単に通れそうね。
吉弔 八千慧:
冥界には、多くの人間霊がいるはず。
連れ帰れたら、きっと労働力に……。
魂魄 妖夢:
そこ! 何をしてるの!
吉弔 八千慧:
別に何も……。単なる観光ですよ。
これから帰るところです。
魂魄 妖夢:
そんな嘘で騙されると思う?
さあ、神妙に斬られなさい。
吉弔 八千慧:
西行寺組の若頭は、血の気が多いようですね。
魂魄 妖夢:
若頭って……貴方の組と同じにしないでよ!
吉弔 八千慧:
いつもドスを抱えてるじゃないですか。
魂魄 妖夢:
これはドスじゃなくて白楼剣よ。
吉弔 八千慧:
親分を守るのが仕事ですし……。
魂魄 妖夢:
親分じゃなくて、幽々子お嬢様です!
吉弔 八千慧:
畜生界に乗り込んできたのも、
鉄砲玉を引き受けたからですよね?
魂魄 妖夢:
こ、こいつ……。
西行寺 幽々子:
話は聞かせてもらったわ。
吉弔 八千慧:
ほう……。親分の登場ですか。
魂魄 妖夢:
助かりました、幽々子様。
この者にガツンと言ってください!
西行寺 幽々子:
ふふふ……。
うちの若いモンが世話になったわね。
魂魄 妖夢:
相手のノリに合わせて、どうするんですか!
だいたい、幽々子様はいつも……。
魂魄 妖夢:
って、いつの間にかいなくなってるし!
なんなのよ、もうー!!
吉弔 八千慧:
親玉にまで来られたら、退散するしかないですね。
冥界の偵察は、またの機会にしましょう。
吉弔 八千慧:
それにしても、あの忠犬っぷり……。
吉弔 八千慧:
信用のおける舎弟というのも悪くないわね。
私も作ろうかしら?