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妖怪の山
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飯綱丸 龍:
あれは……、典じゃないか?
河童と一緒に何をしてるんだ?
菅牧 典:
……みたいな感じで、
機械に伸縮自在のバネをつけるといいですよ。
河童:
ほうほう、その発想はなかった!
ありがとう。さっそく試してみるよ!
菅牧 典:
ふふふ……。あの河童、
私の思惑通りにやってくれるといいけど。
飯綱丸 龍:
調子に乗って、事を大きくしてくれるなよ。
河童との関係がこじれると面倒だ。
菅牧 典:
あら、飯綱丸様。
見てたのに、止めなかったんですね。
菅牧 典:
もしかして、他の人に助言してるのが、
気に障りました?
飯綱丸 龍:
そこまで心の狭い私ではない。
無理に止めて、噛みつかれても困るからな。
河童:
おーい! 聞いてよ!
助言通りに機械を改造したら……
河童:
元の10倍の値段で売れたんだ!
いやーもう、ウッハウハだよ!
菅牧 典:
それはよかったです! じゃあ今度は、
そのお金で新しい機械を作って……
河童:
うんうん……なるほどー!
コストはかかるけど、あんたを信じてみるよ!
菅牧 典:
ふふふ……。
あの河童が、どんな末路を辿るのか見物だわー!
菅牧 典:
あ、飯綱丸様にご迷惑はおかけしませんので、
ご安心ください。
菅牧 典:
私は、貴方の忠実なしもべ……。
貴方の不利益になるようなことはいたしません。
飯綱丸 龍:
ふふっ、典め。手の中に収めようとしても、
するするとすり抜ける……。
飯綱丸 龍:
まあ、そういう掴みどころのなさが、
可愛いんだけどね。