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紅魔城 エクストラステージ
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十六夜 咲夜:
くぅ……っ。やりますね、お嬢様。
ですが、この程度! はあっ!
レミリア・スカーレット:
いっ……! さすがね。でも、
そんな雑な投擲じゃ、的には当たらないわよ!
河城 にとり:
紅魔城エクストラステージ、時計塔前の
屋根上で繰り広げられる、熾烈なバトル!
河城 にとり:
咲夜選手の勝利条件は、城主のお腹にある的に
ナイフを当てること! しかし……!
河城 にとり:
かれこれ、もう四半刻は戦っているでしょうか!
いまだ、その切っ先は的に届かぬままです!
レミリア・スカーレット:
ふぅっ、はぁー……。
……ねえ、咲夜。楽しい?
十六夜 咲夜:
ぜぇっ……。は、はい? そういうお嬢様こそ、
ずいぶんと楽しそうですけれど。
レミリア・スカーレット:
楽しいわ。だって、こんなに
全力で遊ぶのは、ちょっと久しぶりだもの。
十六夜 咲夜:
たしかに。最近は、何かと忙しかったので……。
十六夜 咲夜:
……ふふ。そうですね。
私も、とっても楽しいです。
十六夜 咲夜:
準備のお手伝いができなかったのは残念でしたが、
テストプレイヤーになれて光栄でした。
十六夜 咲夜:
ありがとうございます、お嬢様。
『風雲!紅魔城』を一番に遊ばせてくださって。
レミリア・スカーレット:
楽しんでくれたんなら、それでいいわ。
まだ、アトラクションは終わってないしね?
十六夜 咲夜:
ふっ! ……そうですね。
まだまだ、エクストラステージの途中でした。
十六夜 咲夜:
すべてをクリアしたら、テストプレイレポートを
提出させていただきますわ。たああっ!
レミリア・スカーレット:
甘い! そんなことは、私を倒してから
言いなさい。ほら、油断してると……、そこっ!
十六夜 咲夜:
しまっ、弾幕で逃げ道が……っ!?
十六夜 咲夜:
時を止めても……、間に合わない!
きゃああああっ!
レミリア・スカーレット:
これで終わりよ。食らいなさい、
紅符「不夜城レッド」―――!
十六夜 咲夜:
ぐっ、あぁ……っ、あああああっ!!
河城 にとり:
あぁーっと!! 城全体を巻き込むような
紅い十字の光により、咲夜選手が吹き飛んだー!
レミリア・スカーレット:
ふふん。他愛もないわね。……ん?
レミリア・スカーレット:
…………え。
十六夜 咲夜:
……当たりましたね。私の、勝ちです。
河城 にとり:
……な、なんと!? 城主レミリアの的に、
咲夜選手のナイフが深々と刺さっているー!
レミリア・スカーレット:
そうか。あのスペルカードの時、
私は両手を広げていたから……。
十六夜 咲夜:
ええ。お腹の的が無防備になったところへ、
渾身の一振りを投げ込ませていただきました。
レミリア・スカーレット:
……ふふ、あはははっ!
ああ、やられた。やられたわ!
レミリア・スカーレット:
私の完敗よ、咲夜!
河城 にとり:
なんという鮮やかな勝利! 咲夜選手、
エクストラステージも見事クリアだぁ~!
フランドール・スカーレット:
……これで、本当に終わったわね。
霧雨 魔理沙:
なんとか私たちの勝利だな。
ま、おまえらは途中で脱落したんだが。
博麗 霊夢:
あんただって、第五ステージで落ちたでしょ。
私たちと変わんないわよ。
霧雨 魔理沙:
なにおう~!?
十六夜 咲夜:
お嬢様……。
レミリア・スカーレット:
お疲れ様、咲夜。
ふふ。お互い、ぼろぼろね。
レミリア・スカーレット:
これで、アトラクションは全部おしまい。
さ、悪の城主を倒した挑戦者を表彰しなくちゃ。
レミリア・スカーレット:
パチェ、河童。準備はいい?
『風雲!紅魔城』閉会式を始めるわよ!