-------------- 白玉楼 -------------- 魂魄 妖夢: 幽々子さまぁ……。 ただいま戻りました。 西行寺 幽々子: おかえりなさい。 その様子だと、半霊は見つからなかったようね。 魂魄 妖夢: いえ、見つかったは見つかったのですが……。 魂魄 妖夢: ……という感じで、半霊の私は、 お家に帰りたくないんだそうです。 西行寺 幽々子: へぇ、家出だったのね。 半霊もかわいいところあるじゃない。 西行寺 幽々子: それにしても、私も見てみたかったわ~。 妖夢が二人もいるところ。ふふっ。 魂魄 妖夢: もー、笑いごとじゃないですよー。 西行寺 幽々子: そんなに思いつめなくても、 気が済んだら帰ってくるわよ。 西行寺 幽々子: それまでは、一人で……いえ、 半人だけど、お仕事よろしくね。 魂魄 妖夢: はぁーい……。 魂魄 妖夢: でも、幽々子様の言う通りね。 半霊がいなくても、頑張らなきゃ! -------------- 次の日 -------------- 魂魄 妖夢: 幽々子さま、お茶菓子を用意しましたよ~。 ……って、わあああっ!? 魂魄 妖夢: いたたた……。 ああ、食器を割っちゃった……。 魂魄 妖夢: この植え込み、けっこう枝が伸びてきたわねー。 ちょっと斬っちゃおうかな。せっ、はぁ! 魂魄 妖夢: あわわ……、き、斬りすぎちゃった……。 木が丸裸に……。 -------------- 夕方 -------------- 西行寺 幽々子: やれやれ、妖夢……。半人だけだと、 仕事も半人前になっちゃうのかしらね。 魂魄 妖夢: うう、幽々子様、すみません……。 西行寺 幽々子: そんなことなら、 さっさと半霊を連れ戻していらっしゃい。 魂魄 妖夢: ……え? 西行寺 幽々子: 半霊のことが気になって、 仕事に集中できないんでしょ? 西行寺 幽々子: なら、さっさと返してもらってきて、 また、いつもの調子でお仕事してちょうだい。 魂魄 妖夢: は、はい……! 今度こそ、半霊を連れ戻してきます! -------------- 魔法の森 -------------- 魂魄 妖夢: 幽々子さまから時間をもらったんだから、 なんとか説得してみせないとね。 魂魄 妖夢: ん? これって、弾幕の音……。 誰か戦っているの? 霧雨 魔理沙: く……、ちょこまかと鬱陶しいぜ。 アリスのやつ、変な人形作りやがって。 河城 にとり: でも、こいつら、なんか変じゃない? 気持ち悪い妖気を感じるんだけど。 魂魄 妖夢: 人形が魔理沙たちを襲ってる!? でも、近くに 人形師さんはいないし……どういうこと? 魂魄 妖夢: とにかく加勢しないと! 二人とも! 大丈夫? 河城 にとり: お、助かるよ。数が多くて、キリがなくってさ。 でも、3人いれば、まとめて一気に倒せそうだね! 霧雨 魔理沙: だな。それじゃ頼むぜ、二人とも! 人形ども、こいつをくらえーっ! 人形の声: グギギギ……、ギィイイ……。 霧雨 魔理沙: よし、全部倒したぜ! はぁ、それにしても……、 人形のやつら、気持ち悪い動きだったな。 河城 にとり: ゆらゆらして、お化けみたいに動いてたね。 もしかして、また動き出したりして……。 魂魄 妖夢: ちょ、ちょっと、いま調べるとこなんだから、 変なこと言わないでよ……、あら? 幽霊の声: キシャアアァ……! 妖夢たち: で、でたー!? 魂魄 妖夢: ……って、あれ? 今のは幽霊? どうして人形から幽霊が……? 霧雨 魔理沙: なんにせよ、これで片付いたか。そういや、 妖夢。最近は物を壊していないんだってな? 魂魄 妖夢: だから、それ、私じゃないんだって。 魂魄 妖夢: まあいいわ。私、この人形のこと、 人形師さんに聞いてくるから。 河城 にとり: ありがとね。なんかあったら手伝うよ。 一応、助けてもらったし。 魂魄 妖夢: さて、人形師さんのところに急がないと!