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魔法の森?
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霧雨 魔理沙:
さあ、着いたぜ。
……おー、やってるやってる。
因幡 てゐ:
あはは〜。これ、キノコ酒っていうの?
美味しいじゃない、飲みやすいし。
パチュリー・ノーレッジ:
まだ揃っていないうちに出来上がるなんて……。
飲みすぎって言っても、聞かないし。まったく。
パチュリー・ノーレッジ:
あら、魔理沙。その様子だと、貴方の家は
無事だったようね。
霧雨 魔理沙:
ああ、どうにかな。止め方があるんなら、
なんで教えてくれなかったんだ。
パチュリー・ノーレッジ:
貴方、そもそも聞こうとしなかったじゃない。
人の話は最後まで聞く。いい勉強になったでしょ?
霧雨 魔理沙:
はいはい。それで、お客人はそうだな……、
パチュリーの隣にでも座ってくれ。
パチュリー・ノーレッジ:
さあ、お茶とお菓子をどうぞ。
遠慮せずに、好きなだけ食べてちょうだい。
宇佐見 菫子:
やったー! いただきまーす。
……もぐもぐ。美味しい!
パチュリー・ノーレッジ:
それはよかった。……そうそう、
魔理沙の家は、どうなってたのかしら?
宇佐見 菫子:
お家の中はお粥まみれ、いろんな物が
ひっくり返って、ぐちゃぐちゃになってたよ。
パチュリー・ノーレッジ:
そうなの……。それなら、片付けるための道具を
取りに行ったのは、正解だったみたいね。
宇佐見 菫子:
ホウキに……、壺まである。
パチュリーさんが、あれを片付けるの?
パチュリー・ノーレッジ:
まさか。魔理沙に最後までやらせるわ。
あの様子だと、しばらく後になりそうだけど。
因幡 てゐ:
あっははは! お粥の海! そうなったら、
一人でひたすら食べて、干上がらせるしかないね〜。
霧雨 魔理沙:
いや、それじゃあ溺れて……って、
その前に食べ過ぎで死ぬだろー。
因幡 てゐ:
そうなったら、女王陛下からのあんたの印象、
ちょっとは良くなるかもね〜。
宇佐見 菫子:
女王陛下かぁ。物語を進めるには、
そのうち会わなきゃいけないけど……。
宇佐見 菫子:
ねぇ、パチュリーさん。
ハートの女王様って、誰がやってるの?
パチュリー・ノーレッジ:
誰って、女王陛下は女王陛下よ。
それ以外にないでしょう。
因幡 てゐ:
なになに〜? 女王陛下のお話〜?
宇佐見 菫子:
そうなの。私、会ったことなくて……。
霧雨 魔理沙:
いや〜、女王陛下は怒ると乱暴になるからなー。
この時計、陛下のせいで針が動かないんだ。
宇佐見 菫子:
そ、そうなんだ……。
ちなみに、女王様にはどこで会えるの?
因幡 てゐ:
そんなことより、お客様。ワインはいかが?
あっ、ここにはなかったか〜。
宇佐見 菫子:
え? いや、ワインよりも女王様の話を……。
霧雨 魔理沙:
楽しくなってきたし、ここで一曲聴いてくれ!
パチュリー・ノーレッジ:
二人とも、飲み過ぎじゃないの? まったく……。
宇佐見 菫子:
……急に話を聞いてくれなくなっちゃった。
宇佐見 菫子:
でも、時計の話とか、元の物語にもあったよね。
細かいところは、いろいろ違ってるけど……。
宇佐見 菫子:
とりあえず、物語は進んでいるみたい。
このままいけば、いずれ女王様にも会えそうね。
霧雨 魔理沙:
お~♪ 今日はお粥記念日~♪
因幡 てゐ:
お粥の海で~♪ 溺死する~♪
宇佐見 菫子:
……そろそろ行こうかな。これ以上ここにいても、
変な話に付き合わされるだけだろうし。
宇佐見 菫子:
……って、あれ? いつの間にか、道ができてる。
先に光が見えるけど……あれが森の出口なのかな。
パチュリー・ノーレッジ:
あら、どうしたの? どこかに行くの?
宇佐見 菫子:
うん。私、そろそろ女王様に会いに行くね。
宴会、とっても楽しかったよ!
パチュリー・ノーレッジ:
そうなの? でも……、
貴方は、ここから出られないと思うけど。
宇佐見 菫子:
……えっ?
宇佐見 菫子:
パチュリーさん、なんであんなことを
言ったんだろう。ここから出られないなんて……。
宇佐見 菫子:
あっ、看板がある! ……どれどれ?
森の出口はあちら……、だって!
宇佐見 菫子:
やっぱり、このまま行けば外に出られるんだ。
よーし、あとちょっと、がんばろー!
宇佐見 菫子:
ふー。結構歩いたし、そろそろ出口だよね〜。
さてと、今度は何が……。って、えっ!?
宇佐見 菫子:
な、なんで? また森に戻って来ちゃった?
それに、あれは……。
霧雨 魔理沙:
まずいな……、受け取った時に
ちゃんと話を聞いておくんだった……。
宇佐見 菫子:
わ、私……、マリサっちの家の前に、
戻ってきちゃったー!?