--------------
紅魔館
--------------
フランドール・スカーレット:
お、お姉様が、血まみれに……。
いったい、どうして?
パチュリー・ノーレッジ:
はぁー……。
パチュリー・ノーレッジ:
ちょっと、レミィ?
その死んだフリは、いつまで続けるつもり?
フランドール・スカーレット:
……え?
レミリア・スカーレット:
……フフフ。さすがはパチェね。
レミリア・スカーレット:
あ~あ。こんなにすぐバレちゃうなんて。
頑張って準備したのに、つまんない。
パチュリー・ノーレッジ:
ここまであからさまだとね。怪しくも思うわよ。
それで、どうしてこんなことを?
レミリア・スカーレット:
ハロウィンには殺人鬼が出るって聞いたからね。
パーティを盛り上げるための、演出の一環よ。
パチュリー・ノーレッジ:
演出ねぇ。じゃあ、妹様が見たっていう
カボチャ頭も、あなたの仕業?
レミリア・スカーレット:
……ん? カボチャ頭?
パチュリー・ノーレッジ:
あら、また停電なの?
パチュリー・ノーレッジ:
わぁ。カボチャのランタンに灯りが……!
なかなか綺麗じゃない。これもあなたが?
レミリア・スカーレット:
いや、これは……。
十六夜 咲夜:
きゃあっ!
レミリア・スカーレット:
ど、どうしたの、咲夜!
十六夜 咲夜:
あ、あそこ……。妖精のメイドたちが……。
パチュリー・ノーレッジ:
……っ!? また、血まみれで倒れて……!?
十六夜 咲夜:
す、すぐに救護室へ連れて行きます!
誰か、手伝ってちょうだい!
パチュリー・ノーレッジ:
……レミィ、これもあなたの演出?
レミリア・スカーレット:
……違う。私は、こんなの準備してないわ。
レミリア・スカーレット:
いったい誰よ! こんなことしたヤツは!
人のパーティで、好き勝手やってくれちゃって!
フランドール・スカーレット:
……カボチャ頭よ。
あの殺人鬼がやったに違いないわ。
パチュリー・ノーレッジ:
フラン、まだそんなことを言って……。
フランドール・スカーレット:
……あっ!? 今、カボチャ頭が
扉の外に出ていったわ!
フランドール・スカーレット:
やっぱり、あいつがやったのよ!
早く追いかけましょ!
パチュリー・ノーレッジ:
なっ! まさか、本当にカボチャ頭が……!?
レミリア・スカーレット:
あっ、逃げた!
フランドール・スカーレット:
追いかけましょ!
あの角を曲がったはず……って、わっ!?
フランドール・スカーレット:
さ、咲夜!?
十六夜 咲夜:
お嬢様方!?
そんなに慌てて、どうされました?
フランドール・スカーレット:
カボチャ頭を追ってるの!
そいつが、メイドを襲った犯人よ!
フランドール・スカーレット:
たぶん、地下室の方へ逃げたと思うわ。
すぐに追ってちょうだい!
十六夜 咲夜:
……わかりました!
そのカボチャ頭、捕らえて参ります!
レミリア・スカーレット:
地下室には出口が一つしかないし、
もう捕まえたも同然ね。私たちも行きましょう。
レミリア・スカーレット:
咲夜、犯人は捕まえられた? ……咲夜?
十六夜 咲夜:
う、うう……。
レミリア・スカーレット:
ど、どうしたの!?
なんで、あなたが倒れて……?
十六夜 咲夜:
す、すみません、お嬢様。
部屋に入ったところを襲われたみたいです。
十六夜 咲夜:
カボチャ頭は、外へ逃げたはずです……。
見ていませんか?
パチュリー・ノーレッジ:
見てないわ。ここに来るまで、誰も……。
フランドール・スカーレット:
でも、変だわ。出口は一つしかないのに、
なんで私たちは、姿を見てないの?
パチュリー・ノーレッジ:
カボチャ頭……、
いったい、ヤツはどうやって……。