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組み合わせ抽選会 会場
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犬走 椛:
け、結局、参加することになってしまった……。
射命丸 文:
えー、皆さん。お待たせしました!
これより、幻想昇竜戦を開催いたします!
射命丸 文:
幻想昇竜戦は、今回が晴れて一回目の開催です。
そのため、現タイトル保持者は存在しません。
射命丸 文:
この大会の優勝者が、初のタイトル保持者……
名誉ある、初代幻想昇竜位となるのです!
河城 にとり:
えー、また、今回はトーナメント戦ですので
比較的短い対戦時間で済む小将棋を用います。
河城 にとり:
反則につきましては、そのつど審判が指摘します。
ですので、安心して対局に臨んでください。
射命丸 文:
それではさっそく、第一試合を行います。
参加者の皆様は、対局室へ移動をお願いします。
犬走 椛:
うーん……。それにしても、
いつの間に参加者登録されてたんだろう。
犬走 椛:
まあ、そんなことより、今は対局!
やるからには、優勝目指さなきゃね!
湖の妖精:
あ、対戦者の天狗だ。よろしくお願いしまーす!
将棋ってよくわかんないけど、わくわくするね!
犬走 椛:
え、ええ。よろしくお願いします。
犬走 椛:
……将棋を知らない妖精まで出場しているなんて、
大会の影響力はすごいなぁ。
犬走 椛:
……ふふふ。これからどんな戦いができるのか、
私も、わくわくしてきちゃった!
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幻想昇竜戦 一回戦終盤
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湖の妖精:
あれー? これってもう、逃げられない?
うーん、負けました! ありがとうございました!
犬走 椛:
はい、ありがとうございました。
犬走 椛:
まずは一勝といったところね。
さあ、次の相手は……。
湖の妖精:
しまったー! ううっ、負けました……。
犬走 椛:
ありがとうございました。
貴方、なかなか筋がいいのね。
犬走 椛:
王手です。なかなかいい戦術でしたが、最後の
銀打ちの位置がよくなかったのかもしれません。
天狗:
あ、なるほどね~……。ねぇ、もしよければ
ちょっと感想戦に付き合ってよ!
犬走 椛:
やっぱり、いつもと違う相手との対局は楽しいなぁ。
さて、次の相手を確認しに……、ん?
運営の河童:
急げ! とりあえず、救護室に火鉢の用意を!
それから、たっぷりお湯を沸かしてくれ!
犬走 椛:
今運ばれていったのは、参加者の鴉天狗?
髪や手先が凍っていたみたいだけど……。
犬走 椛:
なんか、よくない予感がするなぁ。
とりあえず、今は対戦表を……。
チルノ:
見つけたよ、犬走椛!
犬走 椛:
あ、貴方はたしか、氷の妖精の……。
チルノ:
そう! 最強妖精のチルノ様だ!
チルノ:
いくらあんたが将棋に詳しくても、関係ない!
勝つのは、あたいなんだから!
チルノ:
さあ対局室に行くぞ!
いざ、じんじょーに、勝負だー!
犬走 椛:
ずいぶんと自信満々な様子だけど……。
何か秘策でもあるのかしら?