-------------- 夢殿大祀廟 -------------- 霧雨 魔理沙： なるほどな。ここなら今は廃墟だし、 いくら火を起こしても問題なしってことか。 物部 布都： ああ。とはいえ、 夢殿大祀廟には火をつけぬよう注意してくれよ。 河城 にとり： なぁ、これが終わったら、 ちゃんとねぶたの弁償をしてくれるんだよな？ 物部 布都： あ、案ずるな！　火の悪魔を倒した暁には、 必ずや弁償すると誓おう。 パチュリー・ノーレッジ： ふぅ……。薪まきは、これくらいでいいかしら。 結構、積んだわね。 物部 布都： 悪魔を捕まえる結界魔法は、おぬしたちに任せた。 よーし、いざ点火っ！ アリス・マーガトロイド： すごい。かなり派手に燃えてるわね。 これなら、例の悪魔も……。 物部 布都： ……噂をすれば、来たようだ。 炎が黒く染まっていくぞ。 パチュリー・ノーレッジ： こっちも、ちょうど魔法が発動したわよ。 結界に阻まれて、もう逃げられないはず。 霧雨 魔理沙： よし。あとは、本体の魔法陣を倒すだけだな。 まずは、邪魔な炎の消火からだ！ 河城 にとり： やっと出番が来たか！ この超ハイパー消火器で、一気に鎮火してやる！ 物部 布都： 見えた！　本体の魔法陣だ！ 炎がほとんど消えた今が好機。片を付けるぞ！ パチュリー・ノーレッジ： 待って！　何か様子が変よ！ 物部 布都： ぬわあっ！　な、なにっ！ また黒い炎が燃え上がっただとぉ！？ 霧雨 魔理沙： 最後の抵抗か？　往生際の悪い奴だな。 そういうことなら、もう一度消火するまでだっ！ 霧雨 魔理沙： な、なにっ！　くそっ、全然消えないぞ！ ていうか、さっきよりもずっと勢いが強く……！ 河城 にとり： んもーっ！　なんなんだよ、この火力は！ 私の消火器が全然効かないなんて！ 物部 布都： こ、これは、かなりまずい……！ 何かないのか？　どうにかできぬのか！？ パチュリー・ノーレッジ： まさか、もうこんな力を得ていたなんて……。 元は、紙に描かれただけの魔法陣だったのに。 物部 布都： 紙に、描かれただけ……？ ならばっ！ 霧雨 魔理沙： ちょ、おいっ！　何やってんだ！？ 火を消したいのに、余計に燃やしてどうする！ 物部 布都： 逆だ！　消すのではなく、燃やすのだ！ この炎ごと、魔法陣をな！ パチュリー・ノーレッジ： そうか。 魔法陣は、元々紙に描かれたものだから……。 アリス・マーガトロイド： あいつが吸収しきれないくらいの炎で、 燃やし尽くしてやろうってわけね？ 霧雨 魔理沙： 要は、とにかく燃やせってことか。 いいね、わかりやすいぜ。 河城 にとり： 念のため持ってきた火炎放射器を、 まさか、ここで使うことになるとはね。 物部 布都： よし、これほどの炎が集まれば……！ 物部 布都： いっけええええええい！！ 物部 布都： やった……。やったぞ！ 物部 布都： 黒い炎は消え失せ、魔法陣も燃え尽きた。 見事、成敗完了じゃ！ 霧雨 魔理沙： だな。いやー、よかった……って、おい。 なんか、焦げ臭くないか？ パチュリー・ノーレッジ： そりゃあ、あれだけ燃やしたわけだし、 ……あら？　どこかから、火の爆はぜる音が？ 物部 布都： う、うわああああっ！？ 夢殿大祀廟が、燃えておるではないか！ 物部 布都： こ、このままでは、太子様に叱られてしまう！ 消せー！　一刻も早く、火を消すのじゃー！