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神霊廟
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物部 布都:
皆、準備はいいか? よーしいくぞ。
では、点火ーッ!
物部 布都:
うむうむ! なんと立派な炎であろうか。
これならば、祭りの中心としてもふさわしい!
パチュリー・ノーレッジ:
悪魔を祓った炎を、もう一度起こしたいって
聞いた時は、どういうことかと思ったけど。
アリス・マーガトロイド:
火祭りの中心になる炎がほしかったわけね。
こんなにすごい篝火、たしかに評判になりそう。
霧雨 魔理沙:
そうだな……。あーあ。
私もあの魔法で、祭りを盛り上げたかったぜ。
物部 布都:
例の魔法陣を使った、ぶれいじんぐなんとか、か?
そんなに落ち込まずともよいではないか。
霧雨 魔理沙:
ブレイジングスピア、だ。
くそぅ。完成してれば、この篝火くらいに……。
アリス・マーガトロイド:
まあまあ。火祭りは来年もあるだろうし、
完成目指して、また実験すればいいんじゃない。
霧雨 魔理沙:
う~ん。まあ、そうなんだけどさ。
でもなぁ……。
物部 布都:
そんなことより、今日は祭りを楽しんでくれ!
色んな出し物や出店も並んでおるぞ。
パチュリー・ノーレッジ:
そうね。せっかくだから楽しませてもらうわ。
河城 にとり:
ぜひとも、うちの人形とねぶたを見てってくれよ。
少しは見物料もまけてやるからさ。
アリス・マーガトロイド:
私も出し物として人形劇をするのよ。
そろそろ準備しなきゃ。よかったら来てね。
霧雨 魔理沙:
う~ん、あきらめきれない……。
方向性は、たぶん合ってるはずなんだよなぁ。
霧雨 魔理沙:
もう少し、色々組み合わせて試してみるか。
さっそく魔法陣を描いてっと……。
豊聡耳 神子:
天まで届くかと思われるほどの、大篝火……。
まったく、見事な輝きだな。
豊聡耳 神子:
この輝きに惹きつけられ、多くの人が
足を運んでくれている。火祭りは、無事大成功だ。
物部 布都:
太子様! 神霊廟の修繕ありがとうございました。
一時は、どうなることかと思いましたが……。
豊聡耳 神子:
人形劇や、河童の出し物の存在も大きいだろう。
特にあの大きな出し物……立派なものじゃないか。
物部 布都:
いやはや、弁償しろと言われて、作り直しを
手伝いましたが……。なかなか大変でした。
豊聡耳 神子:
だが、その甲斐あって、祭りは賑わっている。
それもこれも、お前たちが騒動を鎮めたおかげだ。
物部 布都:
いやいや、そんな。なかなか大変でしたけれども、
我にかかれば、なんてことはありませぬ。
物部 布都:
そう。火の用心を心得ている我ならば……、
豊聡耳 神子:
な、なんだ!? 今の音は?
物部 布都:
あっ、太子様! 後ろです!
背後で、大きな火が上がっています!
豊聡耳 神子:
なんだ、この火柱は!?
こんな出し物、聞いていないが……。
霧雨 魔理沙:
うあぁっちーーい!!
まさか、こんなに燃えるなんて!
物部 布都:
い、今の悲鳴は、魔理沙殿!?
ということは、あれがぶれいじんぐなんとか!?
豊聡耳 神子:
なんだ? 何か心当たりがあるのか?
物部 布都:
ええ、祭りのために炎の魔法を研究していたらしく。
今の悲鳴から察するに、爆発したようですが……。
豊聡耳 神子:
とにかく、このままでは火事になるな。
布都、消火を頼む。私は客を避難させよう。
物部 布都:
またしても火の用心ですね、承知しました!
消火なら、この布都にお任せくだされ!