-------------- とある女学校の図書室 -------------- 東風谷 早苗： この問題は、解の公式で……って、 ちょっと霊夢、聞いてる？ 博麗 霊夢： は、はい！　すみません。 早苗お姉様。 東風谷 早苗： さっきから、ずっとそんな調子ね。疲れてるの？ もう少ししたら、休憩にしましょうか。 博麗 霊夢： あ……、あの、お姉様！ 私たち、別々に勉強しませんか？ 東風谷 早苗： あら？　どうして？ 博麗 霊夢： だって、毎回教えてもらってるのに、 テストは赤点ばっかりで、申し訳なくって……。 東風谷 早苗： 姉としては、妹に頼られて嬉しいんだけど……。 でも、やり方を少し変えてみましょうか。 東風谷 早苗： クイズみたいに、問題を出し合うのはどう？ それなら、私も勉強できるし。 東風谷 早苗： それに何より、楽しそうでしょ？ 博麗 霊夢： お、お姉様が、それでいいなら……。 東風谷 早苗： じゃあ、まずは私から問題を出すわよ。 第一問！　帯電した粒子の……。 東風谷 早苗： ピンポンピンポーン！ すごいわ、全問正解よ。霊夢、やるじゃない！ 博麗 霊夢： も、もう！　子供じゃないんですから、 そんなに何度も頭を撫でないでください！ 博麗 霊夢： でも……お姉様のおかげで、自信がつきました。 今度のテスト、絶対いい点を取ってみせます！ -------------- 後日……　女学校校門前 -------------- 博麗 霊夢： お姉様！ 私、テストで一番を取ったんですよ！ 東風谷 早苗： まあ、本当！？　すごいわ、霊夢！ あなたは、私の自慢の妹よ！ 博麗 霊夢： 早苗お姉様も、私の自慢で憧れで……、 本当に最高のお姉様です！ 東風谷 早苗： もう霊夢ったら……。 博麗 霊夢： えへへ、お姉様……！ -------------- 寺子屋・教室 -------------- 宇佐見 菫子： え、なにこれ……。 二人とも、キャラ全然ちがくない？ 宇佐見 菫子： しかも、レイムっちが赤点？　いやいや。 あの人、毎回ヤマ勘で満点取ってそうじゃん。 東風谷 早苗： まあまあ。他愛のない空想なんですから、 ちょっと変なところがあっても、いいじゃないですか。 上白沢 慧音： しかし、生徒同士で教え合う、というのはいいな。 楽しく勉強できるだろうし、仲も深まりそうだ。 上白沢 慧音： うちのような小さな学び舎では、 特に効果的に使えそうだ。感謝する。 紅 美鈴： それじゃあ次は、 そちらの兎さんの番ですかね。 鈴仙・優曇華院・イナバ： ええ！？　私、学校に行ってたわけじゃないから よくわからないんだけど……。 宇佐見 菫子： そういや鈴仙さんってさ、 昔は兵士みたいなことしてたんだっけ？。 宇佐見 菫子： 知ってる？　外の世界にはね、 兵士を育てるための、軍の学校があるんだよ。 鈴仙・優曇華院・イナバ： 軍の学校、ですか。へぇ……。 それなら私にも、どんな感じか想像できるかも。 鈴仙・優曇華院・イナバ： そうね……。険しい訓練の日々に、 信頼できる教官がいたら、楽しいかもしれない。 鈴仙・優曇華院・イナバ： だから、こんな感じでどうかしら。 軍の学校で、訓練生を厳しく指導する鬼教官。 鈴仙・優曇華院・イナバ： 教官は訓練生たちを一人前の兵士にするため、 彼らと真正面から向き合っていくの……。