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とある軍学校
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鈴仙・優曇華院・イナバ:
よし、訓練終了! 解散!
早苗! 貴様はここに残れ!
東風谷 早苗:
チッ……。なんですか、鈴仙教官殿。
鈴仙・優曇華院・イナバ:
貴様、また外出中に乱闘騒ぎを起こしたな。
どうしてケンカなんかしたんだ。
鈴仙・優曇華院・イナバ:
忘れたのか。これ以上問題を起こしたら
退学になると言われていただろう。
東風谷 早苗:
別に。ただムカついただけですよ。
退学でもなんでも、好きにしたらいいじゃない。
鈴仙・優曇華院・イナバ:
……まったく、不器用なやつだな。
本当は、仲間を助けるために戦ったんだろう?
東風谷 早苗:
はあ? そんなこと……。
鈴仙・優曇華院・イナバ:
貴様が倒した連中は、ウチの訓練生に絡んでは
問題を起こしている不良グループだった。
鈴仙・優曇華院・イナバ:
もしも仲間が絡まれていたとしたら、
貴様はきっと、助けに入るだろうからな。
東風谷 早苗:
な、なんで……。何を根拠に!
鈴仙・優曇華院・イナバ:
フッ、貴様を見ていればわかる。それに私は……
私の教え子のことを、信じているからな。
東風谷 早苗:
教官……。
東風谷 早苗:
……菫子がさ、不良に絡まれてて。
それ見た時、なんか急に思い出したのよ。
東風谷 早苗:
守るために戦うのが、戦士だって。
アンタが、よく言ってたのをね。
鈴仙・優曇華院・イナバ:
戦士の心得を、覚えていてくれたんだな。
仲間を救った貴様を、私は誇りに思う。
宇佐見 菫子:
ちょっと待ってくださーい!
教官、乱闘騒ぎの原因は、私にあるんです!
鈴仙・優曇華院・イナバ:
その話なら、もう聞いているよ。
鈴仙・優曇華院・イナバ:
だが、規律は規律だ。
ケジメはつけないといけない。
宇佐見 菫子:
ま、待ってくださいよ!
まさか早苗、退学……!?
鈴仙・優曇華院・イナバ:
早苗訓練兵、貴様に処分を言い渡す。
罰として……。
鈴仙・優曇華院・イナバ:
二週間、私との特別訓練を受けてもらおう!
東風谷 早苗:
は、はぁ!?
鈴仙・優曇華院・イナバ:
残念だったな。これからも辛く厳しい訓練が
貴様を待っている。覚悟するがいい。
宇佐見 菫子:
教官! その訓練、私も参加しまーす!
鈴仙・優曇華院・イナバ:
いいだろう! さっそく始めるぞ!
貴様ら、私についてこい!
東風谷 早苗:
まったく……。暑苦しいやつらだわ。
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寺子屋・教室
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上白沢 慧音:
厳しくとも、教え子を信じて指導する
熱い心を持つ教官……いい! いいじゃないか!
宇佐見 菫子:
あれね、熱血教師ってやつ。
そういうのも、たまには面白いかもね。
上白沢 慧音:
よりよい寺子屋にするためには、授業だけでなく
私自身も変わらなくてはいけないのだな。
上白沢 慧音:
たいへん勉強になった。礼を言うよ。
鈴仙・優曇華院・イナバ:
そう? それならよかったけど。
宇佐見 菫子:
三人とも話し終わったけど……。
他には、どういう学校がいいかなあ。
東風谷 早苗:
不良ものとかどうですか? 生徒が拳で戦って、
てっぺん目指して成り上がっていくの!
宇佐見 菫子:
だったら、縄張り争いの抗争は必須よね。
学校の支配者をめぐる争いみたいなやつとか。
紅 美鈴:
拳で頂点を目指す、支配者をめぐる抗争……。
それなら、私の知識も活かせるのでは!
紅 美鈴:
武道の達人が、ピンチになった人を救ったり、
悪漢どもを成敗したり……。