爾子田 里乃: もう大晦日おおみそかか。今日で手伝いも最後ねぇ。 どんな内容かなぁ。ええっと……。 爾子田 里乃: 「除夜の鐘を聞きながら、年越しそばを食べる」 ……これって、手伝いなのかしら。 丁礼田 舞: おそばなら、メイドの手伝いの時にもらったし、 あとは作るだけだから、楽勝だね! 爾子田 里乃: そうねぇ。せっかくだから、おそばの上に のせる具材でも買いに行きましょうよ! 丁礼田 舞: いいねー! あうんも行く? 高麗野 あうん: 私は、博麗神社の初詣の準備を手伝ってきます。 まだやることが残っていると思うので。 爾子田 里乃: わかった! それじゃ、舞。行こっか。 丁礼田 舞: 海老が残っててよかったね。ネギも買えたし。 これを天ぷらにしたら、すっごく美味しそう。 爾子田 里乃: どこで、おそばを作ろうかしらねぇ。 あうんにも食べてほしいし、博麗神社かしら……。 高麗野 あうん: お、お二人ともー! 丁礼田 舞: おおっ! 噂をすれば、いいところに! ねぇ、あうん。おそばを作る場所なんだけど……。 高麗野 あうん: すみませんが、今はそれどころじゃないんです! お二人とも、どうか力を貸してください! 高麗野 あうん: 実は、博麗神社の初詣の準備を 手伝ってもらいたいんです! 丁礼田 舞: 初詣の準備……って、どういうこと? 人手が必要なほど大変なの? 高麗野 あうん: そうなんです。お店や出し物の用意が、 まだ全然終わっていなくて。 高麗野 あうん: 今年は大掃除を人に任せるからって、 霊夢さんが盛大な初詣を計画したんですが……。 爾子田 里乃: 一人で準備するには、 手が回り切らなかったのね。 高麗野 あうん: はい。早く気づけてればよかったんですけど、 ここ数日、色々なお手伝いをしていたので……。 高麗野 あうん: このままだと、行う予定だった新年会は延期。 最悪の場合、中止になってしまいます! 爾子田 里乃: それは……、由々しき事態ね。 お師匠様が残念がるわ。 丁礼田 舞: あうんには、今日までお世話になってきたしね。 もちろん、僕たちも手伝うよ! 高麗野 あうん: あ、ありがとうございます! では、急いで神社に向かいましょう! 丁礼田 舞: うわぁ、まだなんにもないね。 お店や出し物の資材は置いてあるけど……。 爾子田 里乃: この資材を全部組み立てていって、 今日中に準備を完了させるってことよね? 高麗野 あうん: そうなりますね。大変な作業だと思いますが、 よろしくお願いします。 丁礼田 舞: 今日まで色んな手伝いをこなしたし、 なんとかなるって。頑張ろうよ! 爾子田 里乃: 舞、その資材はこっちにお願い。 丁礼田 舞: ああ、りょうかーい。 高麗野 あうん: 看板、この辺りでどうでしょう? 爾子田 里乃: う~ん。 もう少し、本殿ほんでん寄りにした方がいいのかも。 丁礼田 舞: あれ? 巫女はどこ行ったの? 高麗野 あうん: 霊夢さんなら、沢へ行きましたよー。 出し物についての相談だとか。 -------------- 数時間後 -------------- 丁礼田 舞: ダメだー! 全然終わんないよー!! 高麗野 あうん: やっぱり無理だったんでしょうか。 このまま諦めるしか……。 ???: いや、それはちょっと早いぜ。 爾子田 里乃: あれっ!? なんで、魔理沙がここに? 霧雨 魔理沙: お前たちが困ってるみたいだったんでな。 私も準備を手伝うぜ。いや、私“たち”が、だな。 十六夜 咲夜: 魔理沙から聞いたわ。 なかなか準備が大変なんですって? 東風谷 早苗: うちは初詣の準備が済んでるので、 よければお手伝いします! 高麗野 あうん: 皆さん……、ありがとうございます! 爾子田 里乃: これだけ人数がそろったんだから、 きっと間に合うはずよ。もうひと踏ん張りね! 丁礼田 舞: よおーっし、このまま準備を終わらせよう! その後、みんなでおそばだー!