-------------- 命蓮寺ランド・バックヤード -------------- ナズーリン: ユメミタマが憑いているのは、賽子さいころ……? ご主人様。どういうことなんだ。 寅丸 星: 今から、ちゃんと説明します。 それは……。 -------------- 数日前・さとりの対決の直後 -------------- 聖 白蓮: 見事でしたね、本日の勝負。 とても胸が熱くなる、いい戦いでした。 寅丸 星: ありがとうございます。 ところで……聖、その赤い賽子は? 聖 白蓮: ああ、これ? ふふ、素敵でしょう? この二つの賽子さいころは、私の宝物なのですよ。 聖 白蓮: こうして手にあるだけで、天啓を感じるのです。 さらに人を集め、布教に邁進せよ……、と。 寅丸 星: 聖……。ですが、その賽子には……。 聖 白蓮: ……星。賭博とは、素晴らしいものですね。 どんな者の心も、熱く震わせる……。 聖 白蓮: これが我が手に舞い込んだことも、 きっと毘沙門天のお導きでしょう。ふふふ……。 ナズーリン: てことは、聖からその賽子を奪って浄化すれば、 一件落着ってわけか。 フランドール・スカーレット: だけど、それ大変そうね。 あの僧侶、やたら強かったもん。 ナズーリン: しっかし、まさかあのカタブツの聖を、 カジノのオーナーにしてしまうなんてねえ。 村紗 水蜜: それだけ、強力に博打好きにさせてしまう ユメミタマだったってことでしょうね。きっと。 寅丸 星: 博打好きにさせてしまうユメミタマ……。 本当に、それだけの話なんでしょうか。 カジノを楽しむ妖怪: だぁーっ! イカサマだイカサマ! おっかしーだろ、三連敗なんて! カジノを楽しむ人間: ひぃっ! 言いがかりはよせ妖怪め! 脅せばなんとかなると思って……。 聖 白蓮: いけませんよ、お二人とも。 私のカジノで、喧嘩など。 聖 白蓮: 想いをぶつけ合いたいのなら、どうぞこちらで。 さあ、ポーカーを始めましょう? カジノを楽しむ妖怪: マ、マジかよ! フルハウスだと!? カジノを楽しむ人間: そっちは……なに? ワンペア!? そんな安手で、賭け金を吊り上げてたのか……。 カジノを楽しむ妖怪: ビビッて降りると思ったんだが……、悔しいぜ。 あんた、人間にしちゃ意外と度胸があるなあ! カジノを楽しむ人間: 妖怪なんぞ、ただ恐ろしいだけだと思っていたが、 ……はは。悔しいとか感じたりもするんだな。 聖 白蓮: うふふ……、素晴らしい光景です。 これぞ、我が命蓮寺ランドの果たすべき本懐……。