-------------- 命蓮寺ランド -------------- フランドール・スカーレット: あの僧侶、喧嘩してる人間と妖怪を仲裁して 賭博に誘導してるの? なんで? 古明地 こいし: それはねー。住職さんは妖怪の味方だけど、 人間の敵ってわけでもないから、じゃないかな? 村紗 水蜜: うわっ。相変わらず、突然現れますね。 村紗 水蜜: なんにせよ、このままにはしておけません。 一刻も早く、カジノの操業を止めましょう。 寅丸 星: え、ええ……。 ナズーリン: さすがに、賭博はねえ。 毘沙門天びしゃもんてんにも怒られそうな気がするし。 村紗 水蜜: それじゃ、まずはカジノにいる皆さんに、 すぐ帰るよう説得しましょう! カジノを楽しむ人間: はあ? それどころじゃねえんだって! いまリーチがかかってるんだ! カジノを楽しむ妖怪: わりぃな、今夜は、 この人間と一杯飲みにいく約束なんだわ。 フランドール・スカーレット: ……ろくに話を聞いてもらえなかったわね。 村紗 水蜜: ええ。人妖問わず、ゲームで盛り上がったり、 お酒を飲んだり、とにかく楽しそうで……。 ナズーリン: みんな、すっかりカジノに夢中だったね。 やっぱり、聖をなんとかしないといけないか。 寅丸 星: …………あの。 寅丸 星: 本当に、いけないのでしょうか。 今のままでは……。 ナズーリン: え? ご主人様? 何を言って……。 寅丸 星: 想像していた姿とは、確かに違います。 けど、これも一つの理想の姿なのかもしれません。 寅丸 星: 妖怪と人間が、ともに遊び、笑う……。これが 聖の願う、一切衆生いっさいしゅじょう救済なのだとしたら……。 古明地 こいし: あ、ディーラーさん! やっと見つけた~! 寅丸 星: どうかされましたか? こいしさん。 古明地 こいし: こっち来て来て。 なんかねー、すごいことになってたよ。 -------------- 命蓮寺ランド・入口 -------------- 村紗 水蜜: こ、これは……。 寅丸 星: これが、このカジノの本質……。 寅丸 星: やはり、聖を止めましょう、みなさん。 このままでいいはずが、ありません。