-------------- 紅魔ステージ 舞台裏 -------------- フランドール・スカーレット: いよいよ私たちの番ね。 お姉様に、ガツンと見せつけてやるんだから! 紅 美鈴: ……前から思ってたんですけど、 妹様は、お嬢様のことがお嫌いなんですか? フランドール・スカーレット: 今さら? 大嫌いに決まってるじゃない! わかりきったこと訊かないでよ! 紅 美鈴: (う~ん、でも、お嬢様の悪口言ってるときの  妹様、いつも楽しそうなんだけどな……) 紅 美鈴: ……っていうか、ほんとにやるんですか、あれ? 今ならまだ、引き返せると思うんですけど。 フランドール・スカーレット: ここまで来て怖気づいてるの? やるに決まってるじゃない。 紅 美鈴: はぁ~……。 そうですよねぇ。 -------------- 紅魔ステージ -------------- フランドール・スカーレット: みんな~! 盛り上がってる~!? 紅 美鈴: たくさん楽しんでいってくださいね~! はっ、ほっ! 依神 女苑: 美鈴の小気味よいステップ! これは、 中国武術の動きも取り入れられているか!? 依神 女苑: チョコレートボルテージ、 さっそく順調に上がっています! レミリア・スカーレット: フランにしては、ずいぶんまともなステージね。 正直、驚いたわ。 レミリア・スカーレット: 工夫されてはいるけど、普通のライブって感じ。 でも、妙に音楽が豪華だわ。何これ? 十六夜 咲夜: この音楽は……プリズムリバー三姉妹? そういえば、さっき見かけた気がいたしますね。 レミリア・スカーレット: 協力は禁止じゃないものね。 でもこの調子なら、こちらの勝利は確実よ。 十六夜 咲夜: ……妙に胸騒ぎがします。 気のせいだといいんですが。 フランドール・スカーレット: えいっ! 観客B: わあ、お姉ちゃんがいっぱい! 依神 女苑: こ、これは分身!? 4人のフランドールが みんな楽しげに踊っています! レミリア・スカーレット: ふーん。当然だけど、すごい息の合い方ね。 インパクトは上々だと思うけど……。 十六夜 咲夜: 杞憂だったでしょうか? この曲は、もうすぐサビのはずですが……。 フランドール・スカーレット: ……ここまでは、ただの前菜。 メインディッシュは、これからよ。 フランドール・スカーレット: 刮目して見なさい。 腑抜けのお姉様。 フランドール・スカーレット: 待たせて悪かったわね! 起きなさい! あなたの形を思い出すのよ! 十六夜 咲夜: あ、あれは!? チョコ池から、巨大な怪獣が!? 依神 女苑: おおーっと! これは驚きです! チョコでできた、恐ろしい化け物が現れました! 観客B: え~ん! あんなのが来たら、 ぺしゃんこにされちゃうよ~! 観客A: は、話が違うじゃないか!? 明るいステージって聞いて来たんだぞ! 依神 女苑: チョコレートボルテージは……こ、これはっ! これまでで最高の勢いで、ぐんぐん上昇! レミリア・スカーレット: あの馬鹿……! 手っ取り早く、 恐怖の感情を掻き立てる気だわ! レミリア・スカーレット: こんなことして、うまくいくわけないのに……! 紅 美鈴: ああもう、ほんとに起きちゃった……。 フランドール・スカーレット: お姉様たちのほうが、どうかしてるのよ。 吸血鬼の本分はこれ、でしょ? フランドール・スカーレット: 紅魔館にお集まりのみんな、気分はど~う? 怖い? ゾクゾクする? 逃げ出したい? フランドール・スカーレット: 食べに来たつもりが、つよーいチョコ怪獣に、 パクッと食べられちゃうかもね? フランドール・スカーレット: 夢みたいに楽しい時間は、おしまい。 ここからは恐怖に震える、悪夢のステージよ!