-------------- ひな祭り会場 -------------- アリス・マーガトロイド： まさか、雛人形をこんなに作ることに なるとはね……。１００体はできたかしら？ 聖 白蓮： 役目を終えたら、ちゃんと 作り主の手に返したいですが……。 上白沢 慧音： ともかく、今は時間がありません。 アリス・マーガトロイド： じゃあ、教室はお開き。 早く玄武の沢に戻りましょう。 聖 白蓮： はい。川下に人が来ないよう、念のため 門徒たちに見張らせてあります。 上白沢 慧音： それは助かります。 で、妹紅も来てくれますよね？ 藤原 妹紅： ま、慧音の頼みじゃあなあ。 さあ、さっさと案内してくれ。 藤原 妹紅： こんな所で、流し雛を回収してたのか。 空からだとわからなかった。 上白沢 慧音： あまり人目につかないよう、 場所を選んでいるのでしょう。 アリス・マーガトロイド： で、どうなの？　間に合ったの？ 聖 白蓮： そこら中に、厄の抜けた流し雛が……。 ですが、厄神様の姿が見当たりませんね。 藤原 妹紅： 三人とも、後ろだッ！！ 上白沢 慧音： ひ、雛！？　大丈夫か！？ 今ちょうど雛人形を……。 鍵山 雛： …………。 上白沢 慧音： 私たちに攻撃を！？ 厄の影響で、我を忘れて……。 上白沢 慧音： みんな、厄には触れないように！ 私たちまで暴走させられたら終わりだ！ 藤原 妹紅： また撃ってきたな……。 そう簡単にくらうつもりはないが。 聖 白蓮： ですが、とてつもない圧を感じます。 いち妖怪の力とは……。 アリス・マーガトロイド： ここは私の出番ね。 雛人形たち、あいつの周りを囲みなさい！ 鍵山 雛： ……ッ！？ アリス・マーガトロイド： 雛人形たち、今よ！　厄を吸収しなさい！ 鍵山 雛： ……ッ！！ 上白沢 慧音： 厄を吸収できてるな。この調子だ！ アリス・マーガトロイド： さあ、まだまだあるわよ！ 徹底的に厄を吸い取りなさい！ 鍵山 雛： ……ッ……ゥウウウ……。 鍵山 雛： ……ッ……ァアアアアッ！！ アリス・マーガトロイド： なっ……。 雛人形のコントロールが利かない！？ 上白沢 慧音： 厄の影響で動き出したんだ！ 残ってないのか、無事な雛人形は！？ 上白沢 慧音： まずい……。もう、ほとんど厄にやられてる。 聖 白蓮： 今は乗っ取られた雛人形を壊しましょう。 藤原 妹紅： ふん……それなら話が早い。 藤原 妹紅： 巫女のお払いほどじゃないが……。 厄を払うなら、お焚き上げが一番ってね！ 上白沢 慧音： まとめて消し炭に！？ ともかく、少しは厄が減ったはず……。 上白沢 慧音： 攻撃の手が止まらない。 厄がほとんど減ってないのか！？ 藤原 妹紅： ちっ……。さっきみたいな火力、 そうすぐには出せないぞ。 アリス・マーガトロイド： もう使える雛人形がないわ。 これ以上、厄を吸収できない……。 上白沢 慧音： あれだけ用意したのに！？ 人形の質だって、問題なかったはず……。 聖 白蓮： ここは私が封じます……。 はぁああああああっ！！ 聖 白蓮： 一時的に、結界へ閉じ込めました。 これで一刻いっこくほど……３０分はもつかと。 アリス・マーガトロイド： さ、３０分って……。 人形の高速大量生産なんて無理だわ。 藤原 妹紅： だが、やるしかないだろ。 会場どころか人里まで危険が及ぶぞ。 藤原 妹紅： こいつをぶっ倒してなんとかなるなら、 話は簡単なんだけどな……。 上白沢 慧音： あくまで最悪の場合だが……。 上白沢 慧音： 博麗の巫女に退治してもらうことも、 視野に入れなければならんな……。