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温泉施設前
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古明地 こいし:
んー! さっぱりしたー!
やっぱり温泉は、気持ちよかったなー。
古明地 さとり:
そうね。私も久々に、ゆっくりできたわ。
これも、お空とお燐のおかげね。
霊烏路 空:
よかった。私も嬉し……いたたっ。
うー、動くと、身体が痛いよー。
火焔猫 燐:
歩くだけでつらい……。
完全に筋肉痛だ、こりゃ。
二ッ岩 マミゾウ:
鍛え方が足りてないんじゃないか?
見ている分には、面白いがな。
火焔猫 燐:
こっちは笑えないよ。
というか、どうしてお姉さんがここに?
二ッ岩 マミゾウ:
そりゃ、温泉入浴券をもらったからじゃよ。
じゃなきゃ、わざわざ地底まで来ない。
霊烏路 空:
あれ? でも、優勝したのは私だよ?
さとり様、渡す相手を間違えました?
古明地 さとり:
違うわ、お空。大会のサポートをしてもらって、
その見返りに、温泉入浴券を渡す約束だったの。
古明地 さとり:
大会中に、動物たちが競技に取り組めるよう、
アドバイスしたり、発破をかけてもらったりね。
二ッ岩 マミゾウ:
妹紅殿も温泉に呼んだんじゃが、
ズルみたいだと断られてしまった。律儀よな。
火焔猫 燐:
そういうことだったのか。
だから、あたいにもアドバイスしてくれたんだ。
二ッ岩 マミゾウ:
いやあ、決勝はよかったぞ。
では、儂はお土産でも買って帰るよ。達者でな。
古明地 さとり:
それにしても、開催して本当によかったわ。
みんな真剣に取り組んでくれたし。
古明地 さとり:
それに、運動以外にも成長が見える。
こういうの、次も開催したいわね。
古明地 こいし:
いいね、それ! 今度は私も出たい!
見てたら、すごく楽しそうだったし!
火焔猫 燐:
次があるなら、今度こそ、
あたいが勝たせてもらうよ。
霊烏路 空:
じゃあ、次も私が勝ってみせるよ!
今度は最初っから、二人で勝負だ!
火焔猫 燐:
いいね! なら、今からひと勝負しないかい?
そこの、温泉卵大食いチャレンジでさ!
霊烏路 空:
よーし! 負けた方が、おごりだからね!
古明地 さとり:
(二人とも、いい成長をしてくれたわ。
前よりも、心の底から明るくなった)
霊烏路 空:
こういうのは、先に卵を割って、
一気に食べた方が早い! 頬張れるところも好き!
火焔猫 燐:
バカだね、お空! 頬張ったら飲み込みにくい!
こういうのは、確実に一個ずつ食べるもんさ!
古明地 さとり:
(たまには競い合うことも、
大切なのかもしれない。それはそうと……)
霊烏路 空:
だんだん、苦しくなってきた……。
温泉卵って、こんな飲み込みにくかったっけ?
火焔猫 燐:
味を変えても、飽きてくる。
なんか、ただ飲み込むのが、つらい……。
古明地 こいし:
あ、この大食いチャレンジ、残したら
料金倍だって! 二人とも、がんばれー!
古明地 さとり:
まったくもう……。運動不足を解消できたのに、
今度は食べ過ぎで、身体を悪くするわよ?
火焔猫 燐:
だってさ、お空。うっぷ……。
つらいなら、あきらめてもいいんだよ?
霊烏路 空:
むぐ……。あきらめないよ!
私が勝って、おごってもらうんだ!
古明地 さとり:
二人とも、止める気はなさそうね……。
お水でも用意しておきましょうか。