-------------- 天界ビーチ -------------- 霧雨 魔理沙: 夏の遊びは、始まったばっかりだぜー! 次は何して遊ぶー? 東風谷 早苗: まだまだ、いろんな遊びがありますよ! 宝さがしゲームとか、潮干狩りとか……。 博麗 霊夢: それじゃ、その宝探しゲームとやらを……。 あら? 誰か、こっちに来るわ。 永江 衣玖: 貸しヨット、無料貸し出し中ですー。 いかがですかー。 東風谷 早苗: わっ、ヨットですって! 面白そう! すみませーん! 人数分お借りしたいのですが! 永江 衣玖: ひぃ、ふぅ、みぃ……4人ですね。 それでは、しばらくお待ちください。 霧雨 魔理沙: なぁ。ヨットを借りたのはいいが、 これって、どうやって動かすんだ? 永江 衣玖: このヨットは、マストで風を受けて 進むタイプとなっております。 博麗 霊夢: なんだ、楽そうな乗り物じゃない。 さっそく乗り込んでみましょ、よいしょっと。 博麗 霊夢: わわ、ちょ、ちょっと! 船が揺れて……。 きゃああー! 落ちる~! 霧雨 魔理沙: わっはは! いくらなんでも、 そんなに揺れるもんか。おおげさだなぁ。 十六夜 咲夜: さては、私たちを驚かそうとしたのね? 東風谷 早苗: ふふっ。さあ、私たちも乗ってみましょう。 よいしょっと……。 三人: わああーー!? 博麗 霊夢: ぶっ……あははは! まったく、人のことを笑うからそうなるのよ! 十六夜 咲夜: このヨットって乗り物。ゆっくり乗れば、 安定することはわかったけれど……。 東風谷 早苗: マストで風を受けるって、難しいですね。 ……ところで、霊夢さんは? 博麗 霊夢: か、舵が利かない! いやああああ! 東風谷 早苗: あちゃー。 明後日の方向に行ってしまいました……。 十六夜 咲夜: ヨットは風上にも進めるのね。少しコツが掴めたわ。 魔理沙は、まだ苦労しているようだけど……。 霧雨 魔理沙: うっぷぅ……。 何回、海に落ちればいいんだ……。 比那名居 天子: あっはは! 操縦できてるようだけど、まだまだ素人ね! 霧雨 魔理沙: な、なんだと~! ……って、天子!? 比那名居 天子: やはり、地上の者は雲の上だと動きが鈍いな! 私の華麗なヨットさばきを見て、学ぶといい! 霧雨 魔理沙: 負けてられるか! こうなったら、 魔法でヨットを進ませて、追いつくぞ! 霧雨 魔理沙: よーし、このスピードなら……、うおっ!? 霧雨 魔理沙: な、なんだ!? 何かに押されて加速した……!? まあいい、このまま全速前進だー! 東風谷 早苗: きゃああああ!? お、大波がぁ~~!? 十六夜 咲夜: まずいわね。時間を止めて、逃げ……! 十六夜 咲夜: …………あ。 東風谷 早苗: ……ぷはぁ! あ~あ、ヨットがさかさまに……。 って、あれ? 咲夜さんも海に落ちちゃったんですか? 十六夜 咲夜: ……え、ええ。 東風谷 早苗: もー、魔理沙さんめ! 文句言いに行きましょ! でもまずは……ヨットを起こさなきゃですね! 十六夜 咲夜: ……くすっ。そうね、泳いでいくのは大変だわ! 比那名居 天子: 魔理沙は、うまいこと魔法で進んだみたいだな。 楽しんでるようで何よりだ。 比那名居 天子: にしても、あいつが出てくる気配はないな。 この程度じゃ、まだダメなのか……。