-------------- 夢の世界 -------------- ドレミー・スイート： 次からは、勝手に抜け出さないでくださいね。 何か不満があれば、まず私にご相談を。 ドリームチルノ： はぁい。でも、もう大丈夫。あたい、 現うつつのバカチルノにイライラしてたんです。 ドリームチルノ： バカで考えなしで、周囲に迷惑ばかりかけて。 なんでこんなヤツが同じチルノなんだろうって。 ドリームチルノ： けど、バカはバカなりにいいところもあるんだって 気づきました。だから、なんか満足しました！ ドレミー・スイート： それはよかった。……っと、 のんびりしてる場合じゃなかったわね。 ドレミー・スイート： まだ夢の世界には悪夢が残ってるはず。 早いところ捕まえちゃわないと……。 ドリーム魔理沙： ドレミー！　悪夢、全部捕まえ終わったぜー！ ドレミー・スイート： 本当ですか！　助かりました……。 これでようやく一息つけます。 ドリーム魔理沙： お？　チルノじゃないか。現うつつから連れ戻されたのか？ でも、それにしちゃスッキリした顔してるな。 ドリームチルノ： ちょうどいいわ。あなた、一緒に怪獣でも倒しに いきません？　あたい、もっと強くなりたいんです。 ドリーム魔理沙： おー、いいねいいね！　私ももっと 暴れたいと思ってたんだ。よーし、いっくぞ～！ ドレミー・スイート： あんまりはしゃぎすぎないように～！ ……やれやれ、みんな元気ねぇ。 ドレミー・スイート： さてと。それじゃあ私は捕まえた悪夢たちを 吉夢に……夢違えしていきましょうか。 霧雨 魔理沙： おーい、お前らー。 なんで、こんな所で寝てるんだ？ 射命丸 文： ふぁ……。あれ、ここは？ なんだか気分のいい夢を見てた気がします……。 射命丸 文： チルノさんは……まだおやすみ中、と。 あれ？　幽香さんは？ 霧雨 魔理沙： へ、幽香？ 私が来たときにはいなかったぜ？ 射命丸 文： あれ？　おかしいなあ……。さっきまで一緒に、 何かと戦ってたような気がするんですが……。 霧雨 魔理沙： おいおい、酔っ払ってるのか～？ チルノも起きろよー。 チルノ： ……ハッ、寝てた！？　アイツは どこ行った！？　もうひとりのあたいは……！ 霧雨 魔理沙： お前も寝ぼけてるのか？ みんなして、変なキノコでも食べたとか？ チルノ： いやいや、さっきまでもうひとりのあたいが いたんだよ！　頭が良くて、ムカつくやつが！！ チルノ： そんででっかい怪獣を倒して……あれ？ 黒い敵だったっけ？　あれれれ？ 霧雨 魔理沙： ほうほう、頭のいいチルノとは、面白い夢だな。 続きは、かまくらに帰ってから見ろよー。 射命丸 文： 何か思い出せそうな気もするけど……まあ、賢い チルノさんなんて、いるわけないですもんねー。 チルノ： あれれー、夢だったの？　ホントに？ そんなはずは……うーん……。 -------------- 翌日・霧の湖 -------------- 妖精： キャーーー！　やめてよーーー！！ 追いかけてこないでーーー！！ 妖怪： うるせえ！　八つ当たりだオラァ！ チルノ： コラーーー！　妖精をいじめる悪いヤツは、 あたいが許さないぞ！！ 妖怪： お前は、この間の妖精……！ しかし、今日は何も持ってないみたいだなぁ！ チルノ： なんのことだ、お前なんか知らないぞ！　 最強のあたいが相手だ、覚悟しやがれーい！ 妖怪： フン！　今日はこの辺で勘弁しといてやる。 所詮は妖精、手ぶらならたいしたことないな。 妖精： チルノちゃん、大丈夫！？ ごめんね。私のせいで、こんなボロボロに……。 チルノ： ケホッケホッ……、全然問題ない！ アイツは逃げてった。つまり、あたいの勝ちだ！ 妖精： そうだね！　ふふっ、なんだかいつもの チルノちゃんに戻ったみたいで、安心したよ～。 チルノ： いつもの？　って、なんの話？ ……まあいいや。あたいね、目標ができたんだ。 チルノ： この前見た夢の中のあたい、超絶強かったの。 あたいは、あのあたいを超える強さを手に入れる！ チルノ： そんで、誰もが最強と認める妖精になるんだ。 あたいは、夢に向かってがんばるぞ。うおーー！