???:
サポートありがとう。
ただの迷い猫かと思ったのに、見事だったわ。
???:
あなたを見込んで、ひとつ頼みたいことが
あるんだけど……、自己紹介がまだだったわね。
???:
私は、八雲紫。
八雲 紫:
山奥にある結界に閉ざされた不思議な土地……
『幻想郷』に暮らす、ただの妖怪よ。
八雲 紫:
ところで、あなたは幻想郷を知っていて?
八雲 紫:
幻想郷は、あなたたちの世界で忘れ去られた
幻想───妖怪、悪魔、神霊が集まる場所。
八雲 紫:
そんな数多の幻想と、ほんの少しの人間が
共に暮らす平和な世界。それが幻想郷なのよ。
八雲 紫:
それで、あなたに頼みたいことなんだけど、
実はね、その幻想郷が……、
八雲 紫:
この穴の先を、覗いてみてくれる?
八雲 紫:
……見ての通りよ。
八雲 紫:
ある時、幻想郷が保ってきた
妖怪と人間のバランスが崩れ……、
八雲 紫:
結界もろとも、すべてが滅び去ってしまったの。
八雲 紫:
ただ……、
八雲 紫:
……見て? あれは、さっきのシャボン玉よ。
この何もない幻想郷に、あれが現れるの。
八雲 紫:
本来は、人や物に憑いて、その性質を
作り変えてしまう厄介な代物なんだけど……。
八雲 紫:
さっきのダンマクカグラをすれば、シャボン玉は
浄化され、こうしてエネルギーに変換される。
八雲 紫:
そして、このエネルギーを使えば……。
八雲 紫:
……ね? 失われてしまったものを
幻想郷に復興できるというわけ。
八雲 紫:
あれは、外の世界の人……つまり、あなたたちが
夢想した幻想郷の一幕が形を得た物。
八雲 紫:
だから、お願い。ダンマクカグラをすることで
この更地となった幻想郷を……、
八雲 紫:
復興してもらえないかしら? あなたの手で。
八雲 紫:
ふふ、ありがとう。
八雲 紫:
それじゃ、さっそく幻想郷の
復興をしていきましょうか……って、あら?
八雲 紫:
博麗神社に、人の気配がするわね。
ちょっと、向こうを覗いてみてくれる?
八雲 紫:
……霊夢?
八雲 紫:
あれは、博麗霊夢だわ。
博麗神社の巫女よ。
八雲 紫:
きっと、神社が復興したことで
戻ってきたのね。
八雲 紫:
けど、いくらなんでも殺風景すぎるわね……。
エネルギーを使って、何か置いてみましょう。