八雲 紫: いらっしゃい。どうやら順調に 幻想郷を復興しているようね。さすがだわ。 八雲 紫: さて、今日もあちらの様子を見てみましょう。 この前は、たしか……。 八雲 紫: ユメミタマを浄化すれば物が増えると気付いた 魔理沙が、復興大使を名乗ったんだったわね。 八雲 紫: 霊夢は、のんきにしていたけれど。 とにかく、覗いてみましょうか。 -------------- 博麗神社 -------------- 霧雨 魔理沙: お、今日も水やりしてるな。 だいぶ大きくなってきたじゃないか。 博麗 霊夢: なんの木だか、知らないんだけどね。 それより、魔理沙。これはどういうこと? 霧雨 魔理沙: なんのことだ? 博麗 霊夢: 神社に集まってきた、こいつらのことよ! 博麗 霊夢: すっかり妖怪だらけの神社になったじゃないの! ただでさえ少ない参拝客が、ゼロになるわ! 霧雨 魔理沙: 人間だって、ちょっとはいるじゃないか。 というか、参拝客なんて、もともとゼロだろ? 博麗 霊夢: これから増える予定だったのよ。 あちこち復興したみたいだしね。 霧雨 魔理沙: おまえは、あんまり何もしてないけどな。 紅魔館の時はちっとも動かなかったし。 宇佐見 菫子: 聞いたよ、マリサっち。再上映異変だっけ? たまにそんなのが出るんだってね~。 宇佐見 菫子: ていうか、ユメミタマの浄化って結構大変だよね。 毎回ダンマクカグラしなきゃいけないし。 十六夜 咲夜: 本当に。お屋敷にもよく現れるから困る……って、 言ってるそばから、ユメミタマだわ。 宇佐見 菫子: あのさ、結局これってシャボン玉じゃん? 普通に割ったらダメなわけ? 宇佐見 菫子: その辺の小石とかぶつけてさ。え~いっ。 十六夜 咲夜: あ、それやめた方が……。 宇佐見 菫子: ぎゃーっ!? な、なに!? なんか、 黒いタールみたいなのが出てきたんだけど!? 宇佐見 菫子: 地面も黒く汚れちゃったし……。 もう、なんなのよ、これー! パチュリー・ノーレッジ: それは、現実を黒く侵食するエネルギー。 パチュリー・ノーレッジ: 見た目が似ているから、……そうね。 瀝青れきせいとでも呼びましょうか。 宇佐見 菫子: 瀝青……。 パチュリー・ノーレッジ: ダンマクカグラとは、言わばこの瀝青を浄化して きれいなエネルギーに変えるための神楽なの。 パチュリー・ノーレッジ: ……って、本に書いてあったわよ。 霧雨 魔理沙: なるほどね。復興のためには、やっぱり ダンマクカグラをしなきゃいけないってことか。 霧雨 魔理沙: よし! これからもユメミタマを ガンガン浄化して、幻想郷を復興させようぜ! みんな: おー! 博麗 霊夢: 元気ねぇ。 博麗 霊夢: 山の端遠く、いづる夜の……。 博麗 霊夢: ……そういうことね。